2・3年前から耳に入って来るようになった「限界集落」という言葉。
これが具体的に何を意味するのか?、実際に限界集落と呼ばれている集落の実態はどうなのか?と
いう点を、岡山県北西部に位置する新見市のそれを一例として迫った一冊。
(ちなみに限界集落数は中四国が一番多く、その中でも岡山県が最も多い)
足掛け3年に渡る取材により、(対象先の地域性や、そこに住んでいる人々の性格、何よりも著者の
人柄に寄るのだろうが)そこで生きる人々(生きざるを得ない&生きることを選んだ人)と風景を
鮮やかに描いています(対象に対する著者の好意が文脈から感じられます)。
・おらが地区に住まう夫婦二人
・国もJAも無視する中、自腹で和牛の基本種となる牛を育てる酪農家
・限界に立ち向かう或るモデル地域の奮闘
・ぶどう(ピオーネ)栽培を起爆剤に、就農希望者を呼び寄せる地区
これに加えて著者が長年取り組んできた瀬戸内海に浮かぶ豊島(産廃投棄問題で揺れた島)の
最新動向を加えています。
少子化と同様に静かながらも少しずつ悪化しているこの問題について考える一助となる一冊だと
考えます。