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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
面白い! -限界集落を初めて正しく語った本-,
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レビュー対象商品: 限界集落の真実: 過疎の村は消えるか? (ちくま新書) (新書)
最近の新書では一番面白い1冊でした。限界集落という概念が語られてから20年。 実は消滅した集落はほとんどない。 本書の前半部分で、 著者は具体的な取材から限界集落の実態を明らかにしています。 近隣に住む子どもが頻繁に訪問すること。 地域社会が残っており、生活は昔のままと捉える住人が多いこと。 消え去った集落の理由は、実は行政政策等によるものが多く、 セカンドハウス的な使われ方をする家屋も存在すること。 最大の悩みは少子化であること。 新しい知識を提示してくれる、この前半部分が特に面白く読めます。 過疎と高齢化に悩む集落の現状は、 従来報道されてきた限界集落のステレオタイプからは、 かなり異なります。 報道による限界集落論が表面的で誤解の多い、 問題のある一方的なものだということが分かります。 全国の限界集落のレポートが中盤にあります。 どれも興味深いですが、 特に高知県の事例は考えさせられます。 県庁からクルマで20分で到着する限界集落の存在は、 想像を超えていました。 高知市の地形からすれば、 市街地のすぐ隣から山深い地形がひろがっていますから、 納得感はありましたが、 自動車も入らないような集落に住む人たちの現状は、 それにしても衝撃的です。 著者はどんどん田舎に足を運んでいて、 ちょっと宮本常一的な世界を覗かせてくれます。 だから読み物として普通に面白いのです。 後半は限界集落再生の鍵を提示しています。 経済的な論点が中心ではありますが、 フィールドワークに基づく、 地域の視点が加わっての提言なので、 集落の「身の丈」をきちんと捉えている印象があります。 ちょっと難しい部分もありますが、 学者的な冷静さと、 ルポルタージュの好奇心が合わさったような、 読みやすい文章です。 限界集落と呼ばれる地域の実態を詳しく説明してくれるので、 読み応えありです。 地域や高齢化に関心のある方はぜひお読みください。
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
限界集落の持つ可能性を指摘 都市住民には有益な本,
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レビュー対象商品: 限界集落の真実: 過疎の村は消えるか? (ちくま新書) (新書)
「限界集落が増えており、やがて次々と消滅していく」という言説を、著者は過疎地域を歩いたうえで、そうした事態はまだ発生していないと強く否定する。私はこれまで、限界集落を一定集約することは行政コストの観点からやむをえないという考えを持っていた。 しかしながら、本書で示される“限界集落には次の世代が戻ってくる可能性が十分ある”ことや“そもそも農山漁村は生産力や人的な絆を有している”といったことを考えれば、限界集落は単に消えゆく存在である、という認識は正しくないのではないか。都市の側にも、コミュニティ脆弱化や無縁社会化といった大きな課題があることを考えればなおさらだろう。 著者が言うように、都市から地方(中心から周辺)という視点を転換すれば、限界集落そして(都市との比較という点での)地方に、大きな可能性が存在することが見えてくるのかもしれない。都市の暮らししか知らない私に、これまで持ち合わせていなかった視点を与えてくれる本だった。
5 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「限界」なんて呼ばないでほしい。,
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レビュー対象商品: 限界集落の真実: 過疎の村は消えるか? (ちくま新書) (新書)
「限界集落」とは実に失礼な「後期高齢者」のような呼び方である。「限界集落」に住む人は、「『限界』なんて呼ばないでほしい』と叫んでいる。 「限界集落」の定義は、65歳以上の高齢化率が50%を越えた集落である。 この定義に当てはまる、ある「限界集落」には、メディアが大挙して訪れて 「困ってることはないですか」と聞いた。 村人は答えた「困ってることがないことが困ってることです」 メディアは自分が答えてほしい質問しか聞かない。 集落は高齢者たちが立派に運営している。 「限界なんて呼んでほしくない」という気持ちがよくわかる。 しかしこれら「高齢化集落」に問題がないわけではないことは勿論である。
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