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阿部一族・舞姫 (新潮文庫)
 
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阿部一族・舞姫 (新潮文庫) [文庫]

森 鴎外
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 文庫: 377ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (2006/04)
  • ISBN-10: 4101020043
  • ISBN-13: 978-4101020044
  • 発売日: 2006/04
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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23 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By JB
形式:文庫
多くの人が内包している自己矛盾を正面から正視し、それを克服した数少ない人間の代表的人物として森鴎外がいる。

鴎外は代々続く津和野藩の御典医の家系の嫡子として生まれ、維新から明治への激変の時代の中、森家の浮沈はただ鴎外の双肩にかかっていた。森家の総領として、明治という新しい社会の中で立身出世に向かって邁進しなければならない事は鴎外にとって宿命であったろう。

鴎外は子供時代から神童といわれるほどに学問ができたが、一方で花を摘んで遊ぶことが好きというような繊細さ、ロマンチシズムを持っていた。

宿命づけられた立身出世と内面のロマンチシズムの葛藤こそが鴎外の人生であったのではないか。その葛藤を陸軍軍医総監としての森林太郎、かつまた、たぐいまれなる作家としての森鴎外となりおおせたことにより、見事両立したのであった。

鴎外はある意味で2足のわらじを履いた人と見られ、このことが作品のすばらしさに比して一般的な人気の低さとなって現れている。しかし鴎外の成し遂げたことは超人的な偉業であることを認識すべきである。自己矛盾に押しつぶされることなく、強固な意志力で生きぬく手本を鴎外は示している。
この「舞姫」で鴎外は自らの恥部、自己矛盾を告白し、このことは作家森鴎外を誕生させ、その克服へ遠い遠い道のりへの第一歩となった。立身出世のために愛した女を裏切った男の話、、、太田豊太郎とはいうまでもなく鴎外自身に他ならない。
淡々とした誠実な文語体での語りには哀しさ、切なさ、醜さ等をより切実に感じられ、現代の我々が読めば斬新な表現法なのかとすら感じられる。

作家としても人生そのものも鴎外とは対極をなすような太宰治は漱石、藤村、志賀直哉等ほとんどの諸先輩に懐疑的であったが、鴎外を敬愛し、生前の自身の希望で鴎外と同じ禅林寺の鴎外の向かいに墓所がある。太宰は鴎外の本質を見抜いていて、二足のわらじを履いた人などという卑俗な見方をしていなかったのだろう。

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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
このほど、中国出張の際に、「月落ち烏啼いて霜天に満つ 江楓漁火愁眠に対す 姑蘇城外の寒山寺 夜半の鐘声客船に到る」という張継の漢詩「楓橋夜泊」で有名な蘇州の寒山寺を訪れる機会が得られた。

この漢詩もさることながら、私は、唐代にこの地の石窟に住んだという寒山(かんざん)と、その友・拾得(じっとく)という隠者に興味を抱いており、寒山寺で二人の画像を直に見たいものだと思っていた。幸いにして、この願いが叶えられた途端に、森鴎外の『寒山拾得』(森鴎外著、新潮文庫『阿部一族・舞姫』所収)を無性に再読したくなってしまったのである。

この短編小説には、地方のある高官が文殊菩薩・普賢菩薩の生まれ変わりと言われる寒山・拾得に遥々と会いに行った情景が描かれている。

「閭がその視線をたどって、入口から一番遠い竈の前を見ると、そこに二人の僧のうずくまって火に当っているのが見えた。一人は髪の二三寸伸びた頭を剥き出して、足には草履をはいている。今一人は木の皮で編んだ帽をかぶって、足には木履をはいている。どちらも痩せてみすぼらしい小男で、豊干のような大男ではない。道翹が呼びかけたとき、頭を剥き出した方は振り向いてにやりと笑ったが、返事はしなかった。これが拾得だと見える。帽をかぶった方は身動きもしない。これが寒山なのであろう」、「二人は同時に(丁重に挨拶した)閭を一目見た。それから二人で顏を見合わせて腹の底からこみ上げて来るような笑い声を出したかと思うと、一しょに立ち上がって、厨を駆け出して逃げた」。

この作品は、とかく難解とされ、いろいろと解釈されているが、私は、世間の価値観に囚われず、己の価値観に従い、寺の食器洗い係を務める拾得と、拾得に食器を洗うとき残る飯や菜を取っておいてもらう寒山の超然とした生き方に対する鴎外の憧れが底流にあると考えている。寒山・拾得は、中国、日本の多くの禅僧や文人たちが好んだ画題であり、良寛の敬慕の対象であったことは、よく知られている。

なお、『寒山拾得』を書いた背景を鴎外が述べた『寒山拾得縁起』も、『阿部一族・舞姫』に収録されている。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 如那傘如臼太 トップ500レビュアー
形式:文庫
収録作品は、

『舞姫』
『うたかたの記』
『鶏』
『かのように』
『阿部一族』
『堺事件』
『余興』
『じいさんばあさん』
『寒山拾得』
(『附寒山拾得縁起』)

である。
最初に収録されている二作品が文語作品、残りは口語作品である。

やはり『舞姫』が内容的に最も面白い。エリスの可愛さは不朽となるだろう。
注目して欲しいのはエリスの仕草である。描写は事細かであり、なんとも言えず可愛らしい。
最後二頁を読み終えたときには、自然とため息が漏れることだろう。

その次が『うたかたの記』であろうか。
エリスとは一味も二味も違うマリイの姿を是非、凝視して頂きたい。
もう一言付け加えるなら、台詞が凄まじく格好良いのである。

どちらの話も起承転結がガッチリした、スピード感溢れる物語である。
文語ゆえの取っ付きにくさはどうしても否めないのだが、それでも未読の方には是非読んで頂きたい。
現代語訳から読んでみるとか、漫画化作品に手をつけてから原文を読むとか、手はある筈だ。
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投稿日: 2010/4/23 投稿者: h
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投稿日: 2007/1/31 投稿者: ミーミルの泉
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冷徹な文体は、鴎外自身の冷たさか?
表é¡ää-&ea... 続きを読む
投稿日: 2002/9/17 投稿者: bluepasta
明治の世界
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投稿日: 2001/12/21 投稿者: "naccyちゃん"
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