昨年6月台湾でこの新譜がリリースされたとき、かなりのファンが戸惑ったようだ。発行と同時にアップされた台湾のAMITファン公式サイトでも賛否両論があり、彼女の熱烈なファンサイトですら、暫くは評価が出てこなかった。このアルバムのコンセプトを理解するためには、まず、初めて添付された歌詞集をよく読むこと、そして各曲の歌詞集に記されたAMIT自身のコメントの意味をよく理解することである。
ついにアーメイもコンセプトアルバムを出すことになった。とうとう彼女もここまで成長したのだ。しかも、決して難しいコンセプトではない。いかにも彼女らしい、ストレートであっけらかんとした、亡き父親への想い、そして彼女のマネージャーも兼ねているお母さんや姉妹たちへの尊敬と愛情の念である。そこには彼女の深い悲しみ、そして愛情が歌われており、実はバラードよりももっと感傷的なコンセプトがハードロック演奏の奥に秘められている。まるで悲しみや愛を、大声で叫んでいるように聴こえる。
一昨年の公演で日本を見捨てたように見えた彼女が、今年また日本を訪れてくれる。日本以外のアジアでは万人単位の大型ライブをパワフルに展開する彼女だが、日本では千人程度の小型ライブハウスでどんなパフォーマンスを見せてくれるのか、本当に楽しみである。
ちなみにこのCDで一番売れている曲「掉了」は、一昨年、劇団四季「トゥーランドット」の主役を演じていて、演技中に突然セリフを忘れてしまった時の経験から作ったと彼女自身語っている。