この本は1995年に初版が発行されましたが、第2版は2012年3月発行となっています。このような形で、この本と再会するとは、私自身、思ってもいませんでした。
私は、阪神大震災から3年後に神戸に引っ越してきました。神戸市の各地にはまだ、仮設住宅が多く残っていました。その頃、神戸市立中央図書館の震災関連図書を集めたコーナーでこの本と出会い、数回読んだことを思い出します。
この本には、戦後初めて大都市を襲った直下型地震と対峙した、神戸市の消防職員の救助・消火活動の記録と、「もっと多くの命を救いたかった・・・」という無念の思いが記されています。
大火災を前にして、消火栓から水が出ない状況。人材も機材も決定的に不足して、目の前の生き埋めの要救助者が救出できない状況。罵声を浴びせられる中での活動など、読み進めるほどに、消防の方々の悔しさや、やるせなさが伝わってきます。
この度の東日本大震災でも、東北地方を中心に多くの方が犠牲となり、消防団員・消防職員もまた、職務遂行中に犠牲になったと聞きました。心からご冥福をお祈りいたします。そして、巨大地震、大津波、原発災害を前に、今回もまた、無念の思いをされた消防関係者も多くおられると思います。
ただ、迅速な緊急消防援助隊の派遣等、阪神大震災を機に見直された部分が活かされた事例もあったと聞きます。
この本からは、消防という側面で、阪神大震災当時の対応、そして、東日本大震災での対応を比較することもできるのではないかと思います。