本書は、阪神の魅力と熱烈な阪神ファンの心理や行動原理から、関西経済、ひいては日本経済活性化のヒントを探ろうというものだ。4月の快進撃は“春の珍事”と騒がれたが、本書は開幕以前に書かれたもの。にもかかわらず「新生阪神が爆発し、浪花の春が活気づく」といった記述が現実の出来事と連関していて興味深い。
阪神ファンと球団とは親子のような関係だと言う。もちろん親は阪神ファンだ。さらに球団は阪神グループの親であるとし、タイガースが与えてくれる勇気と活気こそが企業活動を支えるのだと指摘。著者は俗に言う「経済効果」に疑問を投げかけ、阪神優勝にはそんな数字以上に大化けを予感させる「数え役満効果」が存在するなどユニークな見方を披露する。
一方、巨人は「中央、権力、カネの象徴」だとし、「阪神ファンにとっての巨人ファンとは、日本社会の古き体質と表裏一体」と指摘。後半は、「阪神ファン型経済活性化論」を軸に小泉純一郎首相の構造改革と日本経済の行く末について大胆な持論を展開する。
(日経ビジネス 2002/04/29 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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