マンション管理組合の副理事長および理事長を実際に務めた著者による、廃墟寸前のリゾートマンションを美しく蘇らせた体験を綴った一冊。寒冷地のリゾートマンションということで一般には当てはまらないケースもあるが、いかに経費を節約して高品質な大規模改修工事を行うか等、マンション管理関係者に役立つヒントがぎっしり詰まっている。
特に、管理会社まかせにせず、管理組合であえて建築士を雇って、利用者目線で改修工事を行った結果、費用が管理会社の見積もりの半額近くに抑えられた経緯などまさに目からウロコといえそうだ。
それに、著者の理知的で淡々としながらも、ただの体験談に収まらない痛快な語り口がいい。マンション管理に関係ない者も思わず引き込まれてしまうだろう。たとえば、管理費滞納者の部屋への水道管を撤去してしまう荒技。また、それでもゴネる困った住人を一発逆転の判例でギャフンといわせる一節は何ともスリリングで、そのまま劇画にしても通用しそうだ。