“祟られ屋”九十九乱蔵が、現代の科学や常識では計り知れない奇異な事件を金で(あるいは人情や信義によって)請け負い解決していくのが、この「闇狩り師」シリーズです。彼は身長2メートル体重145キロの鍛え抜かれた巨躯をしており、超人的な身体能力を持ち、さらには中国拳法や仙道なども体得しています。常に自然体で、優しさと包容力にあふれる好漢です。
呪術、格闘、魑魅魍魎、エログロ、ヤクザの抗争など様々な要素を含み、夢枕獏というカリスマ作家の資質がこの一冊に凝縮されている。ストーリーのまとまりも非常に良く、盛り上がる。
本作では「伝説の神霊能力者・戸田幽岳」と「いざなみ流陰陽師・鳴神素十」という二人の人間を超越した呪術者が登場し、“四天降魔法”“式神”といった呪術に関する描写が、本格的で素晴らしいのも大きな特徴。
乱蔵、素十、玄角、加座間典善、羅門、蟇子…といった魅力的なキャラクラー同士の血みどろの死闘、幽岳と素十の驚くべき因縁、そして幽岳の中に住んでいるという“虫”の正体など、とにかく見所いっぱいでページをめくる手がとまらない。乱蔵が仙道の奥義を駆使して闘う幽岳とのラストバトルも圧巻!
本作はシリーズ初の長編で、最高傑作との呼び声も高い作品です。普段小説を読まない、漫画オンリーの読者(自分がそうです)にも大推薦です。元は全二巻で出版されていたものを、本書は一冊で全てを収録しています。