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闇の華たち (文春文庫)
 
 

闇の華たち (文春文庫) [文庫]

乙川 優三郎
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

巻き込まれるようにして友人の仇討ちをとげる侍の感情の揺れを描いた「花映る」、客と女中として茶屋で再会した幼馴染ふたりの人生が交差する「悪名」、桜田門外の変を佐倉藩の隠密が回顧する「面影」など、珠玉の短篇六篇を収録。武家社会を生きる男女の人生を、磨きぬかれた格調高い筆であざやかに活写する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

乙川 優三郎
昭和28年東京都生まれ。千葉県立国府台高校卒。国内外のホテルに勤務後、平成8年「薮燕」で、第七十六回オール讀物新人賞を受賞する。同年『霧の橋』で第七回時代小説大賞、平成13年『五年の梅』で第十四回山本周五郎賞、平成14年『生きる』で第百二十七回直木賞、平成16年『武家用心集』で第十回中山義秀文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 227ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2011/12/6)
  • ISBN-10: 4167141663
  • ISBN-13: 978-4167141660
  • 発売日: 2011/12/6
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 147,750位 (本のベストセラーを見る)
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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
最近の時代小説は町人物が主流で武家物も歴史もの・チャンバラもの以外は本当に少ない。
この6編の短編は正統派武家物というか、いずれも身に起きた出来事を通して武家の生活の断片を鮮やかに見せてくれる。それにしても乙川節というのか、この人の文章は、全くこれ以外に表現しようがないような中身の濃い文章である。プロだなあとしみじみ思う。読み始めるとすぐに目の前にぱあーっと情景が立ち上がってくるのだ。
特にお気に入りは「面影」。「桜田門外の変」という歴史的な事件に関わった佐倉藩士の述懐なのだが、意外性のある視点でこの事件を振り返っていて興味深い。この文章を読むと寡作なのは当然かと思うが、願わくばもっといっぱい読みたいなあ。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By くわもちじんぺい トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
 短編の名手らしい、鮮やかな作品ばかり。だが、味わいはそれぞれ違う。「花映る」「男の縁」「悪名」の三編は、ドラマチックな逆転劇を主軸に、雌伏してなお高潔な侍魂と男女の深い因縁と愛情を鮮やかに描き出す。「笹の雪」は、ふとしたことでたやすくひっくり返ってしまう心の危うさをスリリングに描き出す。「面影」は、史実を背景に、名も無き志士の一人の人間としての存在証明をほんのりともし出す。
 人は死すべき有限の存在。歴史という闇の中に次々と消えてゆく。しかしそのはかなさ故、人の生き様は、いかに迷い間違おうとも美しい。
このレビューは参考になりましたか?
形式:単行本
著者の新刊(と言っても1年ほど前)。『オール読物』所載の6つの短編。
己の意志とはかかわりなく巻き込まれるように殺された友人の仇討ちをすることになった隼之助(そうのすけ)の心を描く「花映る」、茶屋で再会した二人の幼馴染、そこで女中として働く武家の娘・多野と、不埒を働き悪名を馳せる合力七人扶持(ぶち)の武士・重四郎を待ち受ける運命を描いた「悪名」、など封建社会に生まれた人たちの生き方を、しなやかな文体で綴る
「乙川文学」の結晶がここにある。他の4編は、「男の縁」「笹の雪」「面影」「冬の華」。なかでは「冬の華」が秀逸。
単行本の表紙の華は、ろう梅だが、「悪名」は「夜になると灯籠の明かりが浮かぶ庭にろう梅が咲いているのを多野は見つけた。/冬の日の物淋しさのせいか、夜の庭に現れた黄色い花は鮮やかで、山吹のように暖かい色をしている。彼女は庭へ下りてその香りを確かめたかったが、すぐにあきらめて酒を運んで行った。」(p.71)の文章で始まっていて、思わず表紙の写真を振り返るほどの綺麗な装丁だ。
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