時代小説はあまり読まないのだけれど、ミステリアスなタイトルに惹
かれて買いました。
若い時のずば抜けた体力と狡猾さを併せ持った麻呂も、年をとって、
体力も衰え、性格も穏やかになった麻呂も共に好きです。
年をとった麻呂は穏やかながらも、どこか哀愁が漂って物悲しい感じ
がもともに好きです。
自分が面倒を見ていた藤原不比等に次第に年寄り扱いをされていき、
麻呂もそういった状況を受け入れている。
元明天皇には長年の功績をねぎらわれて、もう引退してはどうかと言
われる。最後には自ら役職を退き、この当時としては異例ともいえる
77年の天寿を全うする。
なんか、切ないなあ、と思いました。
読者として若いころを知っているからなお更です。
一人の人物に焦点を合わせた大河小説として、本当に見事で味わい深い
小説です。
ぜひ、歴史に少しでも興味があるなら読んでほしい小説です。