開口さん、あなたがこの世を去り、21世紀をむかえた我々の文化は、電話回線のモジュールを介したデジタル信号の粒子が日夜問わず舞うインターネット文明にどっぷりとつかった世界に生きております。
ヒトビトは、そこから情報、知識をえて、学習し、経験しているのです。
あなたが、もし、この現代を生きていたならば、どう僕らに語ってくれるんだろうか?
世界中を歩き、現地に足をつき、旅したあなたの世界は、『検索』慣れした貧弱な我々によって、
ますます、つかみどころない不安定なものとなっています。
俺が語る短文を読む文学だって、経験をともなわない『読書』行為にすぎんよ、とあなたは言うかも知れないが、
僕らは、やはり現実の社会、世界を『生きる』ことの飢饉状態にあって、生を渇望しているです。
生きた言葉が欲しいんだ、開口さん