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開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド)
 
 

開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド) [単行本]

皆川 博子 , 佳嶋
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

開かれたのは、躰、本、謎。作家生活40年のキャリアを誇る著者の集大成にして新境地! 18世紀ロンドン。増える屍体、暗号、密室、監禁、稀覯本、盲目の判事……解剖医ダニエルとその弟子たちが辿りついた真実とは? 18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室から、あるはずのない屍体が発見された。四肢を切断された少年と顔を潰された男性。増える屍体に戸惑うダニエルと弟子たちに、治安判事は捜査協力を要請する。だが背後には、詩人志望の少年の辿った稀覯本をめぐる恐るべき運命が……解剖学が先端科学であると同時に偏見にも晒された時代。そんな時代の落とし子たちがときに可笑しくときに哀しい不可能犯罪に挑む。

内容(「BOOK」データベースより)

18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室から、あるはずのない屍体が発見された。四肢を切断された少年と顔を潰された男性。増える屍体に戸惑うダニエルと弟子たちに、治安判事は捜査協力を要請する。だが背後には、詩人志望の少年の辿った稀覯本をめぐる恐るべき運命が…解剖学が先端科学であると同時に偏見にも晒された時代。そんな時代の落とし子たちがときに可笑しくも哀しい不可能犯罪に挑む。

登録情報

  • 単行本: 440ページ
  • 出版社: 早川書房 (2011/7/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4152092270
  • ISBN-13: 978-4152092274
  • 発売日: 2011/7/15
  • 商品の寸法: 19 x 14 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 19,413位 (本のベストセラーを見る)
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
舞台は18世紀のロンドン。事件は、ダニエル・バートンが開いている私的解剖教室で起こった。
意外な場所から発見された、手足を切断された死体と顔をつぶされた死体・・・。この事件には、
解剖教室のダニエルの弟子と、天才的な詩の才能を持つ少年との友情が、深く関わっていた。

ダニエル・バートンと5人の弟子たち、そして盲目の判事ジョン・フィールディング、ジョンの
姪で秘書でもあるアン=シャーリー・モア、アンの助手のデニス・アポット・・・。どの登場人物も
個性的で実に緻密に人物描写がなされている。死体はいったい誰か?彼らはなぜ殺されたのか?
そして犯人は?登場人物たちの行動や言動には、さまざまな伏線があった。二転三転し予想を
裏切る展開には、何度もあっと驚かされる。誰が真実を語っているのか?嘘で固めた真実。真実で
固めた嘘。真実と嘘、その境界線はどこにあるのか?読めば読むほどその面白さに引き込まれて
いった。やがて、バラバラに散らばっていたものが、ひとつの点に収束していく。そして、本当に
真実と呼べるものが見えたとき、再び驚きが待っていた!計算され尽くしたしっかりとした構成、
そして巧みなストーリー展開は、読み手を充分に満足させるものだ。読後感も悪くなかった。登場
人物の名前と立場を把握するのにちょっと苦労したが、読み応えのある本当に面白い作品だと思う。
オススメです♪
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
舞台は18世紀のロンドン。外科医ダニエル・バートンの開く解剖学教室に犯罪捜査犯人逮捕係(通称

ボウ・ストリート・ランナーズ)のガサ入れがはいるところから物語は幕を開ける。解剖台の上では十文

字に切り開かれ膨らんだ子宮を露出させた屍体がおかれており、どうやらその屍体はさる貴族の令嬢のも

のらしいのだ。正統な経由で手に入れた屍体ではないため、これを見られてはまずい。ダニエルの弟子た

ちは急いで令嬢の屍体を隠す。そして再び屍体を出してみれば、そこには四肢を切断された少年と顔を潰

された男性の屍体が増えていた。

 というのが、導入部。どうですか?とても魅力的な出だしでしょ?解剖学教室が舞台であり、開巻早々

三つも惨たらしい屍体が出てくるから、かなり猟奇的でグロテスクなミステリなんじゃないかと思われた

方もいるかもしれないが、本書の印象は比較的明るい。いやユーモラスだといってもいいくらいだ。なに

より話を明るくしているのが、それぞれ特徴のあるダニエルの弟子たちの存在だ。容姿端麗エドワード、

天才細密画家ナイジェル、饒舌(チャターボックス)クラレンス、肥満体(ファッティ)ベン、骨皮(ス

キニー)アル。さらに言及すればこの犯罪を裁く盲目の治安判事ジョン・フィールディング、その助手で

姪でもある男装の麗人アン=シャーリー・モアなどなど魅力的で一癖も二癖もある登場人物が物語を盛り

上げる。
 

ミステリの真相も、動機や犯行トリックを含め様々な要素が絡まりあい、意味合いが二転三転するあた

りは、かのクリスチアナ・ブランドの鋭利なミステリにも似た味わいがあり、ここらへんはおそらく一年

もすればすっかり忘れてしまうだろうから、再読、再々読にも耐えられるミステリだといえるだろう。
 

ぼくは読了してから再びパラパラと読み直してみたのだが、細かい伏線がしっかり回収されていて驚い

た。かなり練りこまれたミステリという印象なのだ。
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17 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
解剖教室を舞台に、突如現れた四肢を失った屍体と、顔を潰された屍体。
目の当たりにした教室の主・ダニエルと五人の愛弟子は、治安判事からの依頼に併せ身の潔白を証明するために謎を追う。

一方、屋根裏部屋で見つけた<十五世紀の詩篇>と自身の創作詩を持ち、ロンドンを訪れた少年・ネイサン。目的は書物を出版・販売しているティンダル書店へ持ち込むことだった。書店を訪れて間もなく、準男爵令嬢エレイン・ラフヘッドと知り合った彼は一目恋に堕ち……。



冒頭から時系列を飛び跳ね、描かれるそれぞれの思惑。事件の様相、時代の潮流こそ、血腥い悲劇の連続でありながら、一貫してユーモアが織り込まれた前半はやけに読みやすい。
冒頭現れた屍体の正体、事件のトリックは早々に解き明かされていくが、次第にその背後にある二重三重の策略が捜査を撹乱させていく。その中心にあったのは、才能と、それを餌食にしようとする者への抗いだった。

内臓から削ぎ落とされた邪魔な脂肪は、犬のバケツに入る。
肉付けされた一連の事件もまた、解剖され、削ぎ落とされた悪しき策略と"大きな親切"は、空の棺のなかの空虚となる。犬の糧どころか、残された人の悔いとなって残る。

これほどまでに悲劇的な物語でありながら、空虚とやらは爽やかで可笑しみもあり、事件以前より遥かに目映い。
なんなのだこの物語は。……ひどく哀しく、ひどく滑稽。まさに道化だ。
そして、それらを描ききった後、最後のおもてなしと言わんばかりに特別付録とやらを載せ、アルファベットの最後の文字とともに退場していく。この手口。
まさに、作者こそ非凡な道化役者のようだ。
まるでタイトルそのものが前後の口上であるかのように。

http://r0bot21th.blog.fc2.com/blog-entry-10.html
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