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門前通りのカラス ―修道士カドフェルシリーズ(12) (光文社文庫)
 
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門前通りのカラス ―修道士カドフェルシリーズ(12) (光文社文庫) [文庫]

エリス・ピーターズ , 岡 達子
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

―アダム神父の後任として門前通り教区の新任司祭となったエイルノス。鋼のように率直、純粋な男で、節制家でもあるのだが、全く人間的な優しさを持ち合わせてはいなかった。彼の振るまいに悩まされた住民の代表が院長宿舎を訪れて窮状を訴えるが…それも叶わず。やがて嫌われ者の司祭は溺死体となって発見された。―真実を知ることこそが重要だとカドフェルはあえて、調査を始めるのだった。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ピーターズ,エリス
1913年9月28日、英国シュロップシャー州ホースヘイに生まれる。’33年から’40年までの7年間は化学者の助手・薬剤師として働き、第2次世界大戦では海軍婦人部隊に従軍。’36年に歴史短編小説を発表して、作家デビューを飾る。以後25年間に20冊以上の歴史小説を本名のイーディス・パージターで刊行する。’59年からエリス・ピーターズ名義で推理小説を書き始める。’81年にイギリス推理作家協会のシルヴァー・ダガー賞、’94年には大英勲章O.B.E.を授与される。翌’95年10月14日死去、享年82であった

岡 達子
北海道に生まれる。東京外国語大学英米科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 322ページ
  • 出版社: 光文社 (2004/11/12)
  • ISBN-10: 433476147X
  • ISBN-13: 978-4334761479
  • 発売日: 2004/11/12
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
 1141年12月、シュルーズベリ大修道院院長ラドルファスはヘンリー司教から公会議への出席を求められる。そこで、アダム神父の死後、空席となっていた教区司祭の後任として、エイルノス神父を伴って帰り、エイルノスは家政婦ハメット夫人とその甥ベネットを連れて司祭館に落ち着く。

 エイルノス神父は学識、見識ともに高い人物であったが、教区司祭として何より必要な資質──謙虚さと寛容に欠けていた。未熟児として瀕死の状態で生まれた赤ん坊に洗礼を授けるよりもみずからの祈りを優先した。洗礼を受けることなく亡くなった者は教会の墓地に葬ることはできないため、遺族は深い悲しみと憤りを隠せない。また、若干軽率ではあるが小鳥のように明るい娘を「改心していない」という理由で教会から追い出し、絶望した娘は水車池で死んだ。子どもたちは神父を恐れて近づこうともしない。

 降誕祭の前夜、修道院への帰途を急ぐカドフェルは怒り狂ったエイルノスを見かける。翌朝、エイルノスが水車池で溺れ死んでいるのを発見される。

 エイルノスの死は事故であったのか、殺人だったのか。カドフェルの推理が展開される。

 聖職者との確執、そこから生じた哀しみ……聖職とは何なのか、何のためにあるのかを考えさせられた。

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形式:文庫
 毎回愛すべきカドフェルとヒューの事件の解決方法は心温まるものがありますが、今回はエイルノス神父の葬儀の際に話したラドルファスの説教が素晴らしかった。自分自身にまた教区の人々に、そして読者にも響く内容のものだった。「---完全無欠の追求さえも、それが他人の権利や必要を侵害する場合には、罪となりうるからだ。-----例え仕事ぶりが不完全で、少々の誤りがあろうとも、つまずいたものを助け起こす人間の方が、他人をかえりみずに一路邁進する者よりはるかによいのである。」ラドルファスは修道院長にふさわしい尊敬と敬愛に値する人物として描かれていると思う。
 エイルノス神父は教区の人々に対し、愛ではなく罰を与えるという厳しい神父であったので、恨みを抱く人も多かった。それ故川の中で死体で発見された時、誰にも殺す動機はあり殺人者になりうるケースだったので、一気に最後まで読んでしまいました。
 前任の優しかったアダム神父の元で働いていたシンリックが最初にエイルノス神父の死体を発見したのだが、彼はそのことを最後まで黙っていた。そのことにシンリックの怒りが表現されているように感じます。あるいは作者のエリス女史のエイルノス神父に対する鉄槌であったかもしれない。
 エイルノス神父が殺されたか、事故か最後まで分からないところがこの事件を面白くするツボかな?と思います。
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