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長春発ビエンチャン行―青春各駅停車
 
 

長春発ビエンチャン行―青春各駅停車 [単行本]

城戸 久枝
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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長春発ビエンチャン行―青春各駅停車 + あの戦争から遠く離れて―私につながる歴史をたどる旅
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

思い返せば、悲しく、虚しく、そして激しい。長春、ビエンチャン、東京…三つの都市の間をあてもなく迷走していた私の二十代。父の足跡をたどる旅と並行して進んでいたもう一つの物語。何度も脱線を繰り返し、あちこち寄り道しながら、各駅停車の旅のように進んでいった青春の日々―。著者の中国留学中の書かれなかった、もうひとつの物語。大宅壮一ノンフィクション賞・受賞第一作。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

城戸 久枝
1976年、愛媛県生まれ。徳島大学総合科学部卒。父親は日中国交回復前に、日本帰国を果たした中国残留孤児。その半生を知りたいと、大学在学中の1997年から2年間、国費留学生として吉林大学(吉林省長春市)に留学。留学中の調査をもとに父親の不屈の軌跡を描いた『あの戦争から遠く離れて』(2007年)は大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 380ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2011/11)
  • ISBN-10: 4163746307
  • ISBN-13: 978-4163746302
  • 発売日: 2011/11
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.8 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By 辰己 トップ100レビュアー
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ある種の「爽やかさ」を感じさせる本である。扱われているのは、作者が中国留学中の「恋」の物語。その意味では、ノンフィクションというより極めて個人的な「手記」だ。しかしこの恋、時に重く暗い。だが作者の城戸さんは、「あの戦争から遠く離れて」を10年かけて書き上げた「熱さ」そのままに突き進む。決して「今どきの恋バナ」ではない。「書かずにはいられない」という思いが、素直に伝わってくる。

もちろん、大宅壮一ノンフィクション賞を獲った作者の「受賞第一作」ということで読むと、やや肩すかしを食うかも知れない。しかし第一作が、正統派ノンフィクションでなければならないという約束事はない。

帰国した残留孤児たちのかなりの人たちが、言葉や習慣の違いから、悩み苦しんでいると聞く。行政の支援もお粗末だ。城戸さんは現在、そういう人たちの支援をしているとも聞いた。個人的には、そのあたりをドキュメンタリーとして書いて欲しかったという気持ちは、ある。しかしおそらく、この「長春発ビエンチャン」は、ノンフィクション作家・城戸久枝として、避けて通ることのできないテーマだったのだろう。

この本を書くことは、作者にとっての「通過儀礼」のようなものだったのだと思う。

ノンフィクションとは対象から一歩距離をおいて事実を追うものだと私は思う。しかし「あの戦争から遠く離れて」の対象は、残留孤児だった父上と、その歴史をたどる著者自身が主人公である。自力で帰国を果たした日本人初めての中国残留孤児――という「重い事実」の前では、「対象から距離を……」というノンフィクション論など吹っ飛んでしまった迫力があった。

「長春発ビエンチャン」にも、爽やかな熱さがある。誰もが経験する、若き日の恋。それが著者独特のタッチで、強く描かれる。凡百の回顧録とは、全く一線を画す「パーソナル・ドキュメンタリー」とでも言える物語だ。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
中国残留孤児2世の彼女が書いた前作「あの戦争から遠く離れて」と
時期を並行して進んでいた筆者の恋の物語が本作である。

 同じ大学への留学生であったベトナム系ラオス人に恋をして、
4年以上の年月をどっちつかずのまま過ごした日々が克明に綴ってある。

 とても拙い、恋愛と呼ぶにはあまりにコミュニケーション不足の二人だが、
このような関係に懐かしさを感じる読者も少なくないだろう。
結婚前、学生時代の男女関係は将来としっかり結びついたものでなく、
何となくぼんやりしたものだった。

 前作と全く毛色は違うが、終わりまで読ませる疾走感は同様である。
筆者の文章からは自分を格好良く見せたり話を上手く仕上げようという下心がなく、
等身大のままで勝負することができる強さを感じた。
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5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ここで語られるのは、ある旅人の話であり、ある女性の恋の物語です。
ただし、それだけです。だれもが経験できるありふれた「恋」と「旅」。
日本と中国、ラオスを舞台にしていること、恋する相手が日本人ではないこと、
この設定がなければ、どんなに平凡な内容になるでしょう。
描写も考察も「だれもが考える」ことばかり。まったく深みがありません。

著者は、自分の経験したことを、「きれいな思い出」として
書き残したかっただけなんでしょう。
10年前、20年前ならば多少なりとも共感はできたと思いますが……。
悶々とした内容の本を読んで、こちらも悶々としてしまいました。
前作を読んで期待して買っただけに残念です。
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