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長州戦争―幕府瓦解への岐路 (中公新書)
 
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長州戦争―幕府瓦解への岐路 (中公新書) [新書]

野口 武彦
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 861 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

どんな戦争も後世へのメッセージを残している。長州戦争は徳川幕府の命取りとなった戦争である。勝利した長州藩は、後に『防長回天史』を編纂し、この戦争を明治維新への大きな一歩と位置づけた。しかし、幕府側はこの敗戦を総括するに至らず、敗戦の責任者すら明確ではない。幕府はなぜ戦争に踏み切り、どう戦って負けたのか。開戦前夜から敗戦処理までを克明に描き、長州戦争が現代に残したメッセージを読む。

内容(「BOOK」データベースより)

どんな戦争も後世へのメッセージを残している。長州戦争は徳川幕府の命取りとなった戦争である。勝利した長州藩は、後に『防長回天史』を編纂し、この戦争を明治維新への大きな一歩と位置づけた。しかし、幕府側はこの敗戦を総括するに至らず、敗戦の責任者すら明確ではない。幕府はなぜ戦争に踏み切り、どう戦って負けたのか。開戦前夜から敗戦処理までを克明に描き、長州戦争が現代に残したメッセージを読む。

登録情報

  • 新書
  • 出版社: 中央公論新社 (2006/03)
  • ISBN-10: 4121018400
  • ISBN-13: 978-4121018403
  • 発売日: 2006/03
  • 商品の寸法: 16.8 x 11 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 82,014位 (本のベストセラーを見る)
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形式:新書
日本の歴史の中で幕末維新史ほど多くの議論を呼ぶ時代は少ない。徳川幕府の倒壊という歴史的な大事件が開港を求める西欧列強の圧力の下で展開される。この過程でのスローガンは尊皇攘夷であり大政奉還である。この旗印の下で、ただし「攘夷」はいつしか置き去りにされた形で、日本は近代天皇制の時代に移行する。ここでの疑問は、武威を誇り260年にわたって太平を謳歌した徳川政権がなぜ倒れなければならなかったかということである。徳川幕府の側も政治的スローガンは討幕派と共有するに至っていたと見られるからである。

本書は冒頭に「長州戦争は、徳川幕府の命取りになった戦争である」と述べてその問いに明快に答えている。武力によって維持された徳川政権は武力によって打倒された。本書の記述からは因習にとらわれた政権は意思の統一を欠き従ってその武力の根源である封建諸侯を効果的に動因する力を失っていたことが読み取れる。他方、クーデターによって藩政、さらには軍制の改革を果たした長州藩はすぐれた銃器を装備することによって武力において幕府軍を凌駕するに至った。その実力は四境戦争とも呼ばれる第二次征長戦争で遺憾なく発揮された。この戦闘の記述(第4章)が本書の白眉である。幕府軍はその政治的、軍事的な力量において「裸の王様」であることをこの戦争において見透かされたのであった。戦闘の詳細は資料の引用によって示されている。なかでも多くを依拠している「防長回天史」についてはどこかでその資料としての性格を明らかにして欲しかった。
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
好著。
ただし、幕末維新史に予備知識がある人向けである。

幕末維新の大きな流れの中で長州戦争というある意味小さなひとつの軸をモチーフとし、それを幕府側と長州側の2つの面より描いている。
そして、その中から幕末維新史の大きな流れの移り変わり、切り替わり(切り替わった理由・要因)を浮かび上がらせることに成功している。

なぜ徳川幕府が崩壊したのか、なぜ長州は勝利したのかが分かり易く描かれている。

個人的には、プロローグとあとがきが秀逸と思う。
予備知識がある人であれば読んで損はない。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ib_pata VINE™ メンバー
形式:新書|Amazonが確認した購入
 八月十八日の政変の後に成立した参与会議がわずか2ヵ月で空中分解するという、京都に発生した一瞬の権力の空白期間に、一橋慶喜が会津藩主・松平容保とその実弟である桑名藩主・松平定敬と手を結び《江戸の幕府と京都朝廷との間に介在して独自の政治勢力を形成》したと仮定するのが「一会桑政権」という視点。確かに、明治維新の沸騰期の政治状況は薩長対幕府という図式だけでは説明しにくいところがあります。慶喜は兵庫開港問題で《幕府が一度下した認可をひっくりかえし、もう一方では薩摩藩の勅許拒絶案を潰し、その間を縫って慶喜カラーを押し出》し、天下の嘱望を一身に集めるというという高度な政治力を発揮します(p.141)。つまり一会桑の武力で京都を押さえながら、幕府にも薩摩藩にも失点させ、開港を求める四ヵ国の代表にも貸しをつくって自分のイニシアチブで開港。やがては家茂の死後、将軍に登りつめます。

 しかし、日本史は凄い。こうした動きを横目に薩摩藩は徐々に長州との同盟に傾き、幕府がおっとり刀で二度目の長州征討に向かおうとした瞬間に薩長同盟が成ります。話は先になりますが、薩長vs幕府の権力闘争が最後の決着をみた鳥羽伏見の戦いでも、戦いの帰趨が決まったのは、慶喜と容保と定敬が大阪城から開陽丸で逃げ出したからですもんね。

 高杉晋作好きにとっても関門海峡を挟んでの小倉口の戦闘が丹念に描かれていて楽しめると思います。さらに、それに先立ち、占領した大島に居座った幕府海軍を相手に小型蒸気船で単騎乗り込んで大砲を撃ちまくって逃げるあたりの描写なんかもいいです(p.166)。「六月十六日夜半、丙寅丸を以て癸亥丸及び丙辰丸を引き、田ノ浦港に迫る」という出だしから始まる小倉領への奇襲作戦を報告した晋作の文章は、著者の言うように行間に戦場のポエジーさえ漂わせた美文だと思います。
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