Would you like to see this page in English? Click here.

この商品をお持ちですか? マーケットプレイスに出品する
長崎乱楽坂
 
イメージを拡大
 

長崎乱楽坂 [単行本]

吉田 修一
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)

出品者からお求めいただけます。



キャンペーンおよび追加情報


この商品を買った人はこんな商品も買っています


商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

三村の家では毎晩が酒盛りだった。若い男どもが、風呂上りのからだに下穿き一つで出入りする大家族。男たちの肌の火照り、女たちの熱い息。駿と悠太は幼い頃から、性と暴力の渦の中にいた―少年たちに深い印象を残してゆく幾人もの男たち。強い引力を感じながらも、少年たちは、彼らとは違う男に育ってゆく。

内容(「MARC」データベースより)

若い男たちの肌の火照り、女たちの熱い息。性と暴力の渦の中から、少年たちが切り取った、自分なりの「男」。長崎の大家族を舞台に描く長編。『新潮』掲載に大幅な加筆を行い単行本化。

登録情報

  • 単行本: 206ページ
  • 出版社: 新潮社 (2004/5/25)
  • ISBN-10: 4104628026
  • ISBN-13: 978-4104628025
  • 発売日: 2004/5/25
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.4 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 486,441位 (本のベストセラーを見る)
  •  カタログ情報、または画像について報告


この商品を見た後に買っているのは?


この商品につけられているタグ

 (詳細)
タグをクリックすると、タグがつけられた商品、タグをつけた人が表示されます。※タグは初期設定で公開になっています。詳しくはこちら
 

 

カスタマーレビュー

最も参考になったカスタマーレビュー
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
  吉田修一が長崎出身であるということ以外、その足跡はほとんど知らないのだが、この作品は自伝的ニュアンスの濃い作品である。もしそうでないとしたら“自伝風”を仮想した小説だ。六章から成り立つが五章までが兄の駿の視点から、最終章だけが弟の悠太の視点から書かれている。実際の作者が兄・駿なのか弟・悠太なのかは知る由もない。

  父は事故死し、幼い兄弟は母の実家で暮らしている。母の兄、つまり伯父はヤクザであり、家には年老いた爺さん婆さんや伯母のほか、伯父が拾ってきた女や若い衆たちが一緒に暮らしている。兄弟の幼少時、ヤクザ稼業は羽振りがよく毎日が酒盛りである。プライバシーなどまるでない家の中で“離れ”だけが唯一の聖域だ。ここは母と若頭の秘め事の場であり、自殺した母の弟、つまり叔父の幽霊と、駿の交感の場でもある。

  やがてヤクザ稼業は傾き、人は離散し、家は解体するが“離れ”の空間だけは最後まで残っている。高校を退学し都会に出るつもりだった兄の駿は最後の最後でなぜか踏みとどまり、叔父の幽霊が住む“離れ”と共に家に呪縛されるのである。

  この小説は“家”という動的な場と、そこに内包される静的な“離れ”という空間を基軸とする物語である。最近では他人が家に居るということがめったにないし、年代の違う者同士の交流の機会もないが、この小説の主人公である少年・駿は、年上の他人や従姉妹に、大人としての役目を割り振られながら少年から大人に成長していく。性的な体験にも年上の他人や従姉妹が介在している。

 父親の居ない欠落感や、前近代的な家の物語の中での疎外感は、吉田修一の小説の、一筋縄ではいかない感じ、ざわざわとしたノイズ感、小骨が引っかかったような読後感に、どこかで影響していると思う。

 また、この人の描写や表現が類型的でなく、かなり独特なものであることを今回読んで見てあらためて感じた。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
吉田修一氏の変貌といって言いすぎであれば、進化がおもしろいです。一作ごとに、手元でいろんな花を自在に咲かせるような、その差異に興味をひかれます。吉田氏の描く人間は、どちらかといえば、汚い部分も欠如した部分もさらけ出されており、しかし、生々しいなりのフレッシュな感じがあって、いつも引き込まれて読んでしまうのだと思います。

これまでにない骨太な猛々しい感じのする『長崎乱楽坂』は、酒、男と女の痴情めいたエロス、義理とスジの渦巻く乱れた暮らしなどが強烈な印象で、ドラマティックな男たちの物語が力強い筆致で繰り広げられていきます。
幼い駿と悠太の成長は、この「三村の家」の盛衰と重なるように配されていて、ラストシーンは圧巻です。

荒くれた男たちの体温さえ感じられるような「三村の家」で、そこだけまるで、青白い光を放っているかのような「離れ」には、別の世界が存在しています。駿が幼い時から感じつづけてきた“異界”の人・・・。私はこの「離れ」の存在が『長崎乱楽坂』の、もうひとつの、現実と裏表の世界として、駿の人生を決定付けたものと思えてなりません。

愛や友情や安らぎは、ここにはありません。あるひとつの、野太い乱雑な家の一時代を通り過ぎていった幾人もの男たちと、彼らの下で育った駿と悠太の人生を示唆して、物語は終わるのです。自分では拭えない自分の中に流れる血を、駿は感じまいとして「離れ」の世界に篭り、悠太は外へ出ることで、それを払拭しようとしているように思われます。

ラストシーンの鳥肌が立つような、終焉の描写が、駿の呪縛を解き放つものであれば、少しは救われるのに・・・と、願いながら読み終わったのでした。

このレビューは参考になりましたか?
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
舞台は長崎。性と暴力に渦巻く家に生まれついた2人の兄弟。彼らの住む家には、背中に美しい彫り物を施した男たち。ケンカと酒と女で、飽和状態になってしまった、この濁った水槽のような家で育つ二人は、その中でのみ、男を知り、女を知り、人生を知るしかない。

やくざの子といわれながら育つ二人だが、その血が濃く流れているわけではない、むしろ親族の中でタダ1人若くして自死したという噂の画家志望だった叔父の幽霊とともに、男たちをあるときは憎み、あるときは羨みながら、成長する。宿命に抗いながらも叔父の亡霊の住み着いた「離れ」から結局逃げだせない兄。その兄の庇護のもとに、結局は軽快に家を捨てていく弟。

成功や、未来や、夢などという、ボーナスポイントに全く縁のない兄の人生は、どうやっても水槽から浮き上がることはない。

でも、このおにいちゃん、私好きだな。そして、ちゃっかりした弟くんもかわいい奴です。作者の吉田修一は兄の駿でもあり、弟の悠太でもあるのだろう。

これっていつの話かなー、と思いながら読みましたが、文中のお店の名前とかから想像するにやはり私と10歳違いの作者と同じ時代を書いてますね。文だけ読んでいると、もうすこし前のような印象があります。(というのも私自身が長崎出身なので、吉田氏のほかのどの作品より、このお話への思い入れが最初っから強かったわけです。)長崎弁もなんのけれんもなく書かれていて、好感がもてます。

このレビューは参考になりましたか?
最近のカスタマーレビュー
弟が幽霊を見て良いのかな?
... 続きを読む
投稿日: 6日前 投稿者: り
はっきり言って、ゲイ小説です
本書がゲイ小説であることは間違いない。「いや、それは言い過ぎだよ」という反論があるならば、「ゲイ的なコンテンツを含んだ小説」と言い換えても構わない。なぜならば、例... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: Edgar
本格的な小説と期待しない方がいい
吉田修一の『パーク・ライフ』を以前読んだことがあったが、今では全く印象に残っていない。現代の若手作家のホープ的な存在になっているのだから、他の作品も読んでみよう、... 続きを読む
投稿日: 21か月前 投稿者: Fernald
虐げられた者
風呂上がりの火照った肌に鮮やかな刺青を躍らせた猛々しい男たちが、下穿き一つで集い、日々酒盛りに明け暮れる一家。人面獣心の荒くれどもの棲む大家族に育った幼い主人公は... 続きを読む
投稿日: 2010/4/23 投稿者: h
この兄弟に「救い」はあるのか?
昭和の長崎を舞台に、いわゆる「やくざ」な世界に生きる男たち、女たち、そしてそんな世界のなかに生まれてしまった兄弟の生き様が描かれていきます。... 続きを読む
投稿日: 2008/3/25 投稿者: eojado34
途中でやめないほうがいいです
任侠ものはどうも肌に合わないし血縁関係がややこしいと思って読み進めていました。この小説の面白さは後半にあります。まず、駿が東京に出ようとするところですが章が変わる... 続きを読む
投稿日: 2007/5/21 投稿者: ぬらりひょん
時代の移ろい、少年は何を見たか。
長崎乱楽坂にある三村家というひとつの家を舞台に、駿という少年の生き方、時代の流れを描いた作品。... 続きを読む
投稿日: 2007/3/26 投稿者: opp
結末に圧巻!
ヤクザとして生きる男たちと

それを支える女たちと一緒に暮らす

二人の兄弟、駿と悠太を取り巻く日々…... 続きを読む
投稿日: 2007/3/5 投稿者: Debussy
不思議な作家
いかにも『昭和』の匂いのする小説だった。

本当に吉田修一の作品は読みにくいというか

合わないというか、... 続きを読む
投稿日: 2007/1/26 投稿者: なおっち
少年の成長譚、そしていまは亡き家の物語
... 続きを読む
投稿日: 2004/9/16 投稿者: 盥アットマーク
カスタマーレビューの検索
この商品のカスタマーレビューだけを検索する

クチコミ

クチコミは、商品やカテゴリー、トピックについて他のお客様と語り合う場です。お買いものに役立つ情報交換ができます。
この商品のクチコミ一覧
内容・タイトル 返答 最新の投稿
まだクチコミはありません

複数のお客様との意見交換を通じて、お買い物にお役立てください。
新しいクチコミを作成する
タイトル:
最初の投稿:
サインインが必要です
 

クチコミを検索
すべてのクチコミを検索
   
関連するクチコミ一覧


リストマニア

リストを作成

関連商品を探す


同じキーワードの商品を探す









この本は、それぞれの上記のテーマに含まれています。

フィードバック