初年度予算20億を使って始まった外国人介護士受け入れ事業。
受け入れ関係経費が50万/人、受け入れは1施設2人以上で、施設の負担額は賃金以外に100万円以上。
これは主に双方の国の官僚利権となっており、人員配置基準の職員数として認められず、日本語研修も含めた4年の滞在中に1回しか受けられない介護福祉士国家試験に受からなければ、帰国させられる(日本人なら資格なしでも働けるのに)。
受かったとしても、そのまま同じ施設で働き続けてくれるという保証はないという、施設側にはメリットが少ない制度になっている。
厚労省は介護人材の偏在は認めるものの、不足は認識しておらず、入れ替わり立ち代り定住しない新しい人材が来て、税や社会保険をもやらずぼったくりで負担させるのが望みのようだが、カナダのように移住が認められる国もある中、安く使って嫌日にして帰らせるこのプランが定数割れを起こしているのは当然だ。
外国人介護士の声が届き難いので大きく報道されないが、派遣切りのように人を部品として使う雇用の歪がここでも露呈されている。
こんな考え方自体、もうやめないか!と声を大にして言いたい。
労働者側だけでなく、日本の高齢者も何十万人が困っていて、もっと各所で取り上げられるべき問題であるのに、書籍はこれ1冊しか見当たらず、派遣と比べれば全く手をつけれていないと感じた。
能力の高い外国人介護士やモデル施設を取材対称にしていると思われる読者も居ようが、どう外国人労働者を受け入れるかのビジョンを立法も行政も持たぬのだから、先ずは本書で基本情報を知る事が重要であり、その後問題点を更に炙り出し、派遣国だけでなく労働者を主体にした環境づくりと、生活習慣の違いから来る周辺住民との齟齬や問題解決が行われねばならない。