小さい頃、私はピッピになりたいと思ったことはない。私のなりたかったのはトミーとアンニカ。みんなもそうじゃないかな?
トミーとアンニカはお行儀のいい普通の兄妹。その日もお庭で行儀よく退屈してた、「あー、お隣の家に僕達くらいの子供が引っ越してきたらいいのに!」。その長年の願いは突然に実った、これ以上にない素晴らしいお隣さんがやって来たのだ。
真っ赤な髪の毛を、ぎゅうぎゅうの三つ編みにして、見たこともないくらいそばかすだらけ、膝の上まである長いくつ下は左右が違う、履いてる靴はサイズの2倍くらいの代物。この子が初めのお隣さん、名前はピッピ。猿のネルソン君と馬とでごたごた荘にやって来た。お父さんとお母さんは?もちろん一緒じゃないよ、だってお母さんは天使で、お父さんは黒ん坊の王様なんだもの。その上、ピッピは馬をヒョイって持ち上げられるくらいの力持ちで、トランクいっぱいの金貨を持ってる。
ねえ、これ以上素敵なお隣さんっていないでしょ?トミーとアンニカもそう思ったの、「私達、ピッピがいる限りずっと楽しくいられるわ」。そして、そのとおりに楽しく遊んだんだ。″見つけやさん"になったり、大きな木のうろの中でコーヒー飲んだり、床いっぱいでクッキーを作ったり。もちろん馬にも乗せてもらえたよ。
ピッピと一緒の遊びは、どれもこれも楽しそうで、羨ましかった。だから、トミーとアンニカになりたかった。だって、もしピッピになったら、ピッピとは遊べないからね。ピッピと遊べないなんてつまらないじゃん。だってピッピのことが大好きなんだ。