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長い20世紀――資本、権力、そして現代の系譜
 
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長い20世紀――資本、権力、そして現代の系譜 [単行本]

ジョヴァンニ・アリギ , 土佐弘之 , 柄谷利恵子 , 境井孝行 , 永田尚見
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 5,460 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

20世紀資本主義の〈世界システム〉の台頭と展開を、壮大なスケールで分析した世界的名著。

「長い20世紀」とは、アメリカが覇権を握る世界経済システムが始まり、それが終わるまでのサイクルを指している。これを、イタリア・ジェノヴァのサイクル(15~17世紀)、オランダのサイクル(17~18世紀)、イギリスのサイクル(19~20世紀)と比較しながら、壮大なスケールで分析したのが本書である。700年の資本主義の歴史から見ると、金融拡大は、資本主義の最高発展段階ではなく、一つのサイクルの最終局面であり、新たなる世界経済体制への前兆である。私たちは、今まさに〈世界システム〉の転換期に立ち会っている。新たな「世界システム」の覇権は誰が握り、その体制はどのようなものになろうとしているのか? 本書は、その基本的視座を与えるものである。

内容(「BOOK」データベースより)

「長い20世紀」とは、アメリカが覇権を握る世界経済システムが始まり、それが終わるまでのサイクルを指している。このアメリカのサイクルを、イタリア・ジェノヴァのサイクル(15‐17世紀)、オランダのサイクル(17‐18世紀)、イギリスのサイクル(19‐20世紀)と比較しながら、壮大なスケールで分析したものが本書である。700年の資本主義の歴史から見ると、金融拡大は、資本主義の最高段階ではなく、一つのサイクルの最終局面であり、新たなる世界体制への前兆である。私たちは、今まさに〈世界システム〉の転換期に立ち会っている。新たな覇権は誰が握り、その体制はどのようなものになろうとしているのか?本書は、その基本的視座を与える。

登録情報

  • 単行本: 586ページ
  • 出版社: 作品社 (2009/1/30)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4861822173
  • ISBN-13: 978-4861822179
  • 発売日: 2009/1/30
  • 商品の寸法: 19.2 x 14.2 x 5.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
本書は資本主義の世界が登場したルネサンス期以降、資本主義がどのように発展したのか、また一つのかたちの資本主義の生成〜崩壊というサイクルがどのように起きるのか、そのサイクルの相違点は何か、について、マルクスやシュンペーターなどの先人の知見を検証しつつ組み込みながら、理論構築をしています。

資本主義には、生成〜崩壊までの一つの大きなサイクル(100年〜200年ぐらい)があり、それは新たな実体経済の拡大⇒その行き詰まり⇒金融経済の拡大⇒その行き詰まりという順序で必ず移行するものである、とされています。

これは、資本が利潤を求めて新たな実体経済に投資するものの、その実体経済が必ず競争激化と成熟化により適正な利潤を得られなくなることで、資本が実体経済から離れ金融商品に移行し、最終的にはそれも限界に達するということからきているようです。

ただし、これで資本主義が終えんするのではなく、そのサイクルに組み込まれ、かつその中心ではない実体経済の力学を持つ中心が金融経済の行き詰まりの段階で発生し、資本が新たな実体経済に向かうことで、次の資本主義のサイクルがはじまる、ようです。

また、資本主義のサイクルが一段進むごとに、資本のパワーと軍事のパワー、内向きのパワーと外向きのパワー、規制のパワーと緩和のパワー、などについて振り子が行ったり来たりしつつ、より規模が拡大し複雑になっていく、ということです。

これらのことを、ヴェネチア⇒ジェノヴァ⇒オランダ⇒イギリス⇒アメリカと資本主義の覇権国が移り変わっていく様を描きながら解説しています。

ただ、原著が1994年出版ですので、バブル崩壊後の日本、台頭するBRICs、9.11以降のアメリカ、については全く触れられていません(勿論リーマンショック以降のアメリカについても)。
邦訳初版が2009年ですので、このあたりの分析や未来予想があるのでは、と思われるかもしれませんが、何もないですのでお気を付けください。

とはいえ、過去数世紀におきた数度の資本主義サイクルをこのようにみせてくれることで、現在の経済の混乱についても、世に出回っている報道や評論とは異なる観点から見ることができます。

実体経済中心の日本の産業のバブル崩壊後からの低迷、実体経済を飲み込んでしまった金融経済とその破綻、アメリカの相対的なパワー低下、などについて様々なことが言われていますが、本書を読むことで、そのほとんどが近視眼的・表層的な反応であることがわかります。と同時に、言われている様々なことでは現在の問題は解消されないということもわかります。

現在の問題は、一つの資本主義サイクルの終えん段階でこれまでも発生してきたことであり、新たな資本主義サイクルが生まれなければ根本的な問題は解決しないということです。

本書を読んでも、現在の問題は何も解決しませんが、少なくとも本質的でない情報に一喜一憂することはなくなると思います。

また企業経営においては、新たな需要を見つけ出してイノベーションを起こすことしかなさそうです。
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25 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 茶々丸 VINE™ メンバー
形式:単行本
 いつもながら、良くも悪くも感心するのは海外の研究者ことに経済学者や政治学者が同時にすぐれて歴史学者であることである。この点は日本の歴史学者にはみられない特性である。例えば『帝国』で瞬く間に読書界の耳目を集めたことは記憶にも新しい。
 本書の著者ジョヴンニ・アリギは元々、社会学者である。その著者がこれからの世界のあり方にメスを入れる手法に選んだのは“システムとしての世界の枠組み”であり、それを支えている“資本主義”の諸段階、からの考察である。本書には随所にブローデルやウォーラーステインの影響を垣間見ることができる。
 かつて世界史上には“パックス・ロマーナ”“パックス・ブリタニカ”の段階があり、そして20世紀は“パックス・アメリカーナ”の時代とされてきた。
 著者は“資本の蓄積”を1つのサイクルとして把握する。それは
(1)生産拡大
(2)生産拡大の行き詰まり
(3)金融拡大
(4)国境を越えて活動する高等金融→グローバル・マネーキャピタリズム
の繰り返しであり、(1)と(2)を“前兆的危機”の段階、(3)へ移行した後から(4)を“終末的危機”の段階と位置づける。
 ネグリが“トータル・システム”としての“帝国”を把握する際のキーポイントは“脱領土”であるが、アリギの把握する“トータル・システム”は“1つの覇権・覇権国家の生成と終焉”である。それは歴史的に見た3つの“パックス・〜”からのメッセージ、でもある。
 とかく近視眼的に“現在を分析し、即効性のある処方箋を探す”ことに血眼になってしまう流れのなかで、冷静に現在を分析し、将来の行方に目を向ける意味で、じっくりと腰を据えて一読することをお勧めする書物である。ただ、読み終えるために費やした時間も多く、疲れた(過去に読んだ筈の歴史学書や経済学書などを彼方此方ひっくり返して読み進めたため)ことだけは確かである。
 それにしてもこうした研究分野やそこに携わる研究者が脚光を浴びるのはこの国ではいつのことになるのだろうか。何もテクノロジーや先端工学のみがこの国を牽引するエンジンであるとは思えないのだが。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ヒデボン VINE™ メンバー
形式:単行本
 ここ数年は、不景気ということもあってほんの少しばかり息を吹き返してきた気配のあるわが日本のマルクス経済学者であるが、トレンド的には、いやもう全くと言っていいほど、普段はほとんど見向きもされない存在ではある。
 しかし、なんと資本主義の超見本的なアメリカではネオ・マルクス主義者がこんな興味深い本を書いたのだ。なんと最終章で、資本主義は終末に向かうって言ってるんだから、もう全く。

 資本主義の発展過程の解説は、今の日本にとっては妙に懐かしい「マルクス的用語」がどんどん出てくる。

 資本蓄積システムを、「ジェノヴァ⇒オランダ⇒イギリス⇒アメリカ」と段階的に説明する手法がユニークで、特に第四サイクルのアメリカにおける「取引費用の内部化」なんて経済学を学ぶ者にとっては嬉し恥ずかしテクニカル・タームが、ここで出てこようとは・・・・・。
 コース⇒ウイリアムソン⇒チャンドラーと続く垂直統合型企業組織の発展の経緯にこいつを持ってきているんだな。

 そして終章の「資本主義は生き延びるか」とくる。
ここでは、資本主義の近未来について、3つの考え方を示している。資本主義にとっては、いずれも厳しい内容ではあるが、はてさて、読者は、あなたはどう思う・・・・・
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