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36 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
秋の夜長のハードボイル再読【フィリップ・マーロウ】,
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レビュー対象商品: 長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-1)) (文庫)
「ギムレットには早すぎる」で有名な本書。名台詞があるだけでなく、作品の完成度も優れており、ミステリーの範疇におさまらない、一流の文学作品に仕上がっています。先ほどの台詞は物語の最後の鍵となっているので、未読の皆様はギムレットを飲むときに隣の女の子にそっとささやくだけでなく、出自を確認しておくのは礼儀だと思います。駄目なテリー・レノックスになぜマーロウはそんなに手をかけるのかよくわからない面が多々ありますが、本書から男の生き様について教わることは多いはずです。男は我慢しなければならない局面がいっぱいあります。自分に好都合のことでも、マーロウは自分の信念に正直なのです。つまり自分の信念が No といったら絶対にそちらを選択しません。本当損な生き方をしているのですが、マーロウは自分を変えません。その生き様に私たちは震えるのです。 今回で3回目の再読。いつも私たちに新しい感動を与えてくれる本書はいつまでも手放せません。だんだん本書のマーロウの年齢に近づいていく私ですが、マーロウの生き様に近づけるのはまだまだのような気がします。いくつになっても本書から教えられることばかりなのでしょう。こんな場合マーロウはどうするのか。こんなことを考えながら、数年後また手にとることでしょう。それにしてもローズのライムジュースで作ったギムレットを飲んでみたい。
21 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
出来れば原著も併せて,
By つるつる仙人 (静岡県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 長いお別れ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-1)) (文庫)
好きなハードボイルド小説は?と聞かれたら、おそらく8割近くの人がこの作品かダシール・ハメットの『マルタの鷹』を挙げるだろう。この小説はハードボイルド界ではそれ程の金字塔である。もし本格派ミステリが好きな人がこの小説を読んだら拍子抜けしてしまうかもしれない。特にすごいトリックがあるわけでもないし、背景に過去の怨念から来る謎があるわけでもない。どのレビューでも書かれているがこの小説の魅力はやはり単純に文章の素晴らしさにある。人物、情景の描写とマーロウのワイズ・クラック、これにつきる。特に最初にテリー・レノックスという人間をロールスロイス・シルヴァーレイス一つで端的にあらわすシーンと、マーロウとレノックスがギムレットを飲みあうバーの描写は秀逸。生涯忘れられない情景になります。ワイズ・クラックについては他のレビューで多く取り上げられているのでそちらを参考にしてください。いつか使いたいセリフのオンパレードです。 この小説は清水俊二さんという人が訳されています。この方は確か戸田奈津子さんの師匠で翻訳家の大家みたいな人です。訳は大変素晴らしく、日本人にとってはこの人なくしてマーロウなしと言ってもいいくらいですが、大変失礼なんですけど実は原著と比べると仮定法などでわかりにくい部分(当然僕にもわかりませんけど)を少々飛ばしてたりもするので出来ればこの小説を読み終わったら原著にもがんばって挑戦してほしいです。ビートルズの歌詞あたりで鍛えれば、なんとか読めるようになりますので是非がんばってほしいです。それ程文章が素晴らしい作品なんです。
25 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
名訳には必ず名原文が存在する,
By カスタマー
翻訳本(ハヤカワ文庫)を読んだのは随分前のことです。その際にも、一見冷笑的でありながらその実リリカルな文体と内容に感銘を受けたことを覚えています。原書を購入したのは、仕事で英文を読む必要に迫られ、勘を取り戻すためにチャンドラーに挑戦してみようと思ったからです。 しかし読み進むうちに当初の目的など忘れ、一気に読みきってしまいました。私のようにそれほど英語が得意でない者でも、翻訳を読んで感動した人なら必ず読破できると思います。作品をもう一度見直すためにも、チャンドラーファンは「読むべし」です。
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