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鏡の中は日曜日 (講談社文庫)
 
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鏡の中は日曜日 (講談社文庫) [文庫]

殊能 将之
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

かくて閉幕――名探偵、最後の事件!
歪(いびつ)な館、梵貝荘(ばんばいそう)の惨劇。名探偵の死にざま。

鎌倉に建つ梵貝荘は法螺(ほら)貝を意味する歪な館。主は魔王と呼ばれる異端の仏文学者。一家の死が刻印された不穏な舞台で、深夜に招待客の弁護士が刺殺され、現場となった異形の階段には1万円札がばらまかれていた。眩暈と浮遊感に溢れ周到な仕掛けに満ちた世界に、あの名探偵が挑む。隙なく完璧な本格ミステリ!
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

梵貝荘と呼ばれる法螺貝様の異形の館。マラルメを研究する館の主・瑞門龍司郎が主催する「火曜会」の夜、奇妙な殺人事件が発生する。事件は、名探偵の活躍により解決するが、年を経た後、再調査が現代の名探偵・石動戯作に持ち込まれる。時間を超え交錯する謎。まさに完璧な本格ミステリ。続編「樒/榁」を同時収録。

登録情報

  • 文庫: 584ページ
  • 出版社: 講談社 (2005/6/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062751194
  • ISBN-13: 978-4062751193
  • 発売日: 2005/6/15
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By トップ500レビュアー
形式:新書
十四年前、マラルメの研究者・瑞門龍司郎が住む梵貝荘で起きた殺人事件。

その事件をもとに、当時現場に居合わせた作家・鮎井郁介は、
「梵貝荘事件」を執筆するが、なぜか未完のままにしていた。

現在の名探偵・石動戯作は、事件の再調査を依頼されるのだが……。

本作は全三章からなり、第一章はアルツハイマー病とおぼしき正体不明の
「ぼく」による一人称の語り、第三章は石動に焦点化した三人称の語りと
鮎井の手記、そしてメインパートとなる第二章は、2001年夏の「現在」と、
1987年7月7日の「過去」のエピソードが交互に配されるカット・バックの
構成が採られています。

第二章の「過去」パートは作中作(鮎井の「梵貝荘事件」)で、梵貝荘の中庭において
弁護士が殺され、死体の周囲に十五枚の一万円札がばらまかれた事件が描かれます。

そうした奇妙な状況は、なぜ生じたのか?

カギとなるのは、詩の脚韻という形式性を重んじたマラルメの象徴詩。
名探偵・水城優臣は、犯人が殺人に託した象徴的意味を読み解きます。

ところで、この名探偵は作中現実に実在するのですが、実は※※、
というのが、本作のトリックにおけるひとつのポイントとなります。

また、現在においても殺人事件が起きますが、シリーズ読者に
とっては、もっとも意外な人物が「被害者」となることになります。

本作はとりあえず、綾辻行人の《館》シリーズに対するパロディと
オマージュを意図した叙述トリック作品ということができるでしょう。

愛のないパロデイには辟易させられるだけですが、さすが
著者は、センス良く、スタイリッシュにきめてくれました。

そして、過去と現在、それぞれの事件のモチーフにマラルメとアルツハイマー病患者――
詩人と障害者――を選び、対置させてみたところからは、本格ミステリへの犀利な批評性
を窺うことができます。
このレビューは参考になりましたか?
16 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By たこやき21 トップ1000レビュアー
形式:文庫
文庫本は『鏡の中は日曜日』のタイトルで、『樒/榁』も同時収録されている。

まずは『鏡の中は日曜日』。
あんまりネタバレを書くのもどうかと思うけど、石動シリーズの『美濃牛』は正統派の本格ミステリ、『黒い仏』は超変化球。で、今回は…というと…すっかり騙されましたわ(笑) ただ、やられた~…と思う爽快感はある。しかし、この石動戯作シリーズって主人公が石動戯作というだけで、石動が必ずしも活躍しているっていうわけでもない辺りが、ある意味での魅力なのかも。まぁ、今回は活躍したと思うけど。
相変らず薀蓄というか、パロディみたいなものもたっぷり。フランス文学がどうのこうのとか、はたまた綾辻行人作品のパロディ的な要素があったり(するらしい)と、そっち方面で見ても楽しめるのかもしれない。私はフランス文学なんぞ全くの無知だし、綾辻作品も未読なのでわからないのだが。
まぁ、でも、そんなのが分からなくても、今回は素直に楽しめた。

『樒/榁』はタイトルの通り、『樒』と、『榁』の2部構成を取る。香川県のひなびた温泉地・飯七温泉で起きた密室殺人を『鏡の中は日曜日』にも出てきた名探偵・水城優臣が解決する、『樒』。そして、16年後、その飯七温泉にやってきた石動戯作を描いた『榁』となる。
時代を挟んで、同じ舞台・同じ状況で全く違う解決に導くという辺りがこの作品の趣向なのかな? 形としては複合ネタというところかな。これ以上言うと、作品としての面白みを損なうだろうから言わないけど。
ちなみに、今回の薀蓄は和歌。

単行本の時は、この2作、別々に刊行されたのだけれども、互いに関連はある。そして、絶対にこれは順番通りに読むべき。そうでないと面白みは半減…というか、激減する。それだけは書いておきたい。

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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By トップ500レビュアー
形式:文庫
十四年前、マラルメの研究者・瑞門龍司郎が住む梵貝荘で起きた殺人事件。

その事件をもとに、当時現場に居合わせた作家・鮎井郁介は、
「梵貝荘事件」を執筆するが、なぜか未完のままにしていた。

現在の名探偵・石動戯作は、事件の再調査を依頼されるのだが……。

本作は全三章からなり、第一章はアルツハイマー病とおぼしき正体不明の
「ぼく」による一人称の語り、第三章は石動に焦点化した三人称の語りと
鮎井の手記、そしてメインパートとなる第二章は、2001年夏の「現在」と、
1987年7月7日の「過去」のエピソードが交互に配されるカット・バックの
構成が採られています。

第二章の「過去」パートは作中作(鮎井の「梵貝荘事件」)で、梵貝荘の中庭において
弁護士が殺され、死体の周囲に十五枚の一万円札がばらまかれた事件が描かれます。

そうした奇妙な状況は、なぜ生じたのか?

カギとなるのは、詩の脚韻という形式性を重んじたマラルメの象徴詩。
名探偵・水城優臣は、犯人が殺人に託した象徴的意味を読み解きます。

ところで、この名探偵は作中現実に実在するのですが、実は※※、
というのが、本作のトリックにおけるひとつのポイントとなります。

また、現在においても殺人事件が起きますが、シリーズ読者に
とっては、もっとも意外な人物が「被害者」となることになります。

本作はとりあえず、綾辻行人の《館》シリーズに対するパロディと
オマージュを意図した叙述トリック作品ということができるでしょう。

愛のないパロデイには辟易させられるだけですが、さすが
著者は、センス良く、スタイリッシュにきめてくれました。

そして、過去と現在、それぞれの事件のモチーフにマラルメとアルツハイマー病患者――
詩人と障害者――を選び、対置させてみたところからは、本格ミステリへの犀利な批評性
を窺うことができます。
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