全編を通じてキーワードとなっているのが、創業時から現在に至るまで続けているという“掃除”である。誰に強制するわけでもなく、トイレをはじめとした社内や社外近辺などを丁寧に掃除してきたことが、社員の心を落ち着かせ、ひいては取引先の信頼につながったという。
鍵山は、「必ずしも、自分がしなくてもいいことを少し多めにやる」ことが、人間としての器の大きさや魅力につながると語っている。自分がしなくてもいいこととは、掃除や後片づけ、世話役といった細々としたことを指す。こういったことを積極的に引き受ける行動や心構えが、自己鍛錬になり、巡り巡ってほかの人から評価されるポイントとなっていくという。とはいえ、他人の評価だけを目的にしていると、その卑しい気持ちが顔に現れる。無の心で続けることが大切なのだ。
掃除を続けることでさまざまな気づきがあったという著者の教えは、誰にでも思い当たることだけに、心に響く。本書は、ビジネスパーソンだけではなく、教育に携わる人や、子供を持つ親にもおすすめしたい。一日一話ずつ読み進めていくのも良いが、一話が非常に短く、簡潔にまとまっているので、読み通してしまうことも苦にならない。(朝倉真弓)
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「きれいに掃き清めた場所に落ち葉がはらりと落ちたからこそ落ち葉は美しいのだ」というのが印象的です。掃いても掃いても落ちてくるから、ざっと済ませばいいや、効率よくできる事に時間を割こう・見た目重視という気持ちでいたのですが、この本を読後は謙虚な気持ちで家の中も外も生活も全体的にすっきりするようになりました。
掃除から始まる人生哲学、経営者としての心構えや覚悟、著者の人徳の真髄が366話にまとめられ、コンパクトな割りに内容が濃い本です。ただし、掃除のノウハウが書かれているわけではありません。便利な方法に頼るのではなく、当たり前のことを地道にコツコツと続けるのが要諦になっています。
PHP研究所の「一日一話」シリーズは、過去に4人しか作られていないそうです。松下幸之助さん(松下電器創業者)、本田宗一郎さん(本田技研)、土光敏夫さん(東芝元社長、経団連元会長)、樋口広太郎さん(アサヒビール)といった名経営者、大指導者です。このシリーズに5人目として加えられた人選にも敬意を表します。
この書籍は鍵山秀三郎氏の経営哲学・人生の心得の集大成と深く感じ入りました。過去の鍵山氏の言葉、講演録などから抜粋し、一日分を200文字以内で短くまとめています。分かりやすい言葉でありながら、実践を通して積み上げた言葉には深い含蓄があります。当社では毎日朝礼でその日の文章を読んでいます。当たり前のことが当たり前に出来るには、年期がいります。この書籍を通じて当社の社風を少しずつ良くしたく願っております。
ところで、もし鍵山さんの本を初めて買われる方がいたら、
私はこちらよりも「凡事徹底」をオススメしたいです。
こちらの本は「一日一話」ですので、
話も細切れです。
それに比べ、凡事徹底の方は一つの話を掘り下げているので、
この本を読んだ時よりも私はより深い感動を得ることが出来ました。
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