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鍵・瘋癲老人日記 (新潮文庫)
 
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鍵・瘋癲老人日記 (新潮文庫) [文庫]

谷崎 潤一郎
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

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   封建的な家庭に育った貞操観念の強い妻と、初老を迎えた大学教授の夫。肉体的な下降期にある夫は、妻の旺盛な性欲を満たすことができない。美しい妻の肉体に日々妄想を募らせ、ついには若い男を妻に近づけることで、自らの衰える性欲を掻き立てようとする…。

 「鍵」は、この夫婦が性を赤裸々につづった日記である。相手に盗み読みされているかも知れない、という緊張感が、複雑な心理の葛藤を生み、物語をよりスリリングなものにしている。

   性欲の虜のような2人も、世間体は案外平凡な夫婦なのかもしれない。そこにこの小説の恐ろしさがある。日常的な夫婦生活とは、実はもろくも微妙な関係の上に成立しているのである。ひとたび「鍵」を開けてみれば、そこには暗く奥深い混沌とした闇の世界が待ち受けている。『細雪』で美しい物語絵巻を完成させた谷崎は、さらに日記形式という武器を手に入れ、日本的情緒の深部へと読者を誘い込もうとしているのである。

 『瘋癲老人日記』もやはり性欲を題材にしたものだが、「鍵」が陰とすればこちらは陽の世界。嫁に翻弄される老人のあっけらかんとした日記である。谷崎自身を思わせる老人の瘋癲ぶりは笑いを誘う。肉体的な力を失った人間の欲望が、どこまでエスカレートするか、谷崎は存分に想像力を膨らませて書いている。その結末を「鍵」と比べて読むのもおもしろいだろう。(三木秀則)


登録情報

  • 文庫: 446ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1968/10/29)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 410100515X
  • ISBN-13: 978-4101005157
  • 発売日: 1968/10/29
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 18,979位 (本のベストセラーを見る)
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形式:文庫
何事も甲乙付けないで読むのが読書の楽しみです。
「人間は生きて死んでいく存在」と曖昧に甲乙付けても何もワクワクしないですから。
男は劣等感の塊みたいな存在ですから痴情が反映される感情は否定できないと思います。
そういった角度から読むと面白いです。
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9 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
谷崎的 2005/2/21
By tess
形式:文庫
「鍵」:病をおしても郁子との喜びを優先する自虐的な老人。
瘋癲老人日記:死んでからも颯子(嫁)の足の下にいることを妄想して恍惚となる老人。
「鍵・瘋癲老人日記」は、「痴人の愛」「春琴抄」「お国と五平」の延長にある、女主人に仕え、踏みつけられることにある種の喜びを感じる男の痴情の世界。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
気持ち悪い 2011/8/25
By neko
形式:文庫
読んでいて気持ち悪くなってきました・・・。
全員でなぜあんな小芝居をするのか。
その白々しさに「あり得ない」という感想しか抱けない。
夫も気持ち悪いが、45歳の身空で20代のピチピチの娘に容姿も魅力も勝っていると自負し、若い男に惹かれる妻に生理的嫌悪を抱いてしまう。
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