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錯覚の科学
 
 

錯覚の科学 [単行本]

クリストファー・チャブリス , ダニエル・シモンズ , 成毛 真 , 木村 博江
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (30件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,650 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

★最先端科学実験が明らかにした衝撃の事実
あなたの「記憶」は、「思い込み」と「錯覚」でできている――12年前、著者たちはハーバード大学の学生を集めてある実験を行った。バスケの試合のビデオを被験者に見せ、片方のチームがパスを通した回数を数えさせるというもの。ごく簡単な実験に見えるが、じつは仕掛けがあった。試合中、ゴリラの着ぐるみを着た学生がコートに乱入し、カメラに向かって胸を叩くポーズまでしてみせたのだ。ところが、被験者の約半分はゴリラにまったく気づかなかった。そればかりか、実験後に同じ映像を被験者に見せると、「ビデオがすり替えられた」と実験者を批判する者まであらわれたという。
この実験は、ヒトの注意力がいかにあてにならないかを示してみせた。これを著者は「注意力の錯覚」と呼ぶ。実験結果は認知科学の学術専門誌『Perception』に掲載されて反響を呼び、現在も多数の論文に引用されている。
クリストファー・チャブリス&ダニエル・シモンズ著の「錯覚の科学 あなたの脳が大ウソをつく」では、この他に「記憶の錯覚」「理解の錯覚」「自信の錯覚」「理由の錯覚」「隠れた才能の錯覚」という合計6つの心理的錯覚が紹介され、具体的な事件、実験から、人間の認知のメカニズムの陥穽が明らかにされる。
「記憶の錯覚」とは、他人の印象深い体験談を別の人に話しているうち、あたかも自分が体験したことのように思いこんでしまうケース。たとえばヒラリー・クリントンは08年大統領選の時、「ボスニア紛争の際、ヘリで着陸した途端、狙撃兵の銃火を浴びた」という体験談を披露した。だが、ワシントンポストが実際の着陸映像を検証すると、ヒラリーは観衆に手を振りながら安全にホテルまで移動していた。「ウソつき」と指弾されたヒラリーは、一挙に劣勢となった。
 じつは人間は過去の体験を思い出すとき、その体験をリプレイしながら記憶を取り出している。このメカニズムのため、他人の印象深い体験談を思い出すときも、同じプロセスを経て記憶が再生されてしまう。その過程でミスが生じ、あたかも自分の体験であるかのように思い込んでしまうのである。ウソをついたのはヒラリーではなく、ヒラリーの記憶なのである。
ほかにも、レイプ事件の被害者が全く別人を“犯人”と特定したために起きた冤罪事件や、「モーツァルトを聞くと頭が良くなる」という錯覚を暴く実験など、興味深いケースが豊富に盛り込まれている。
徹底的なデータ収集と科学的分析を旨とし、しかも難解な表現は一切なくわかりやすい本です。

内容(「BOOK」データベースより)

サブリミナル効果などというものは存在しない。いくらモーツァルトを聴いても、あなたの頭は良くならない。レイプ被害者は、なぜ別人を監獄送りにしたのか?脳トレを続けても、ボケは防止できない。「えひめ丸」を沈没させた潜水艦の艦長は、目では船が見えていたのに、脳が船を見ていなかった。徹底的な追試実験が、脳科学の通説を覆す。

登録情報

  • 単行本: 368ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2011/2/4)
  • ISBN-10: 4163736700
  • ISBN-13: 978-4163736709
  • 発売日: 2011/2/4
  • 商品の寸法: 19 x 13.4 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (30件のカスタマーレビュー)
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38 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By たけ VINE™ メンバー
Amazonが確認した購入
 人間の脳には限界がある。後から考えれば明らかな詐欺にひっかかってしまったり、論理的に考えれば間違っている言説を信じてしまったり。これは頭にいいよとか、ボケ防止になるよといった話に飛びついたり。僕たちは、本当かどうかよりもわかりやすい話に飛びつく傾向があるらしい。こうした現象はすべて脳の認知力に限界があるからだ。本書の原題である「見えないゴリラ」も人間の注意力には限界があることを示している(この本を読んでからビデオを見るとゴリラに気付いてしまうのが残念)。ぼくたちは間違いやすくできているのだ。これは社会が急速に複雑になったのに対して脳の進化がついていってないのかもしれない。本書を読むいちばんの意義は、このぼくたちの脳には限界があるということを知ることだ。それによって、ぼくたちは謙虚になれるだろうし、だまされにくくもなる。逆に、人をだましたり、セールスに応用したりといったことも上手くなるかもしれない。平易な文章で書かれ、ときにユーモラスであるけれど、とても奥の深い本である。

 本書をとくに読んでほしいのは裁判に関わる人だ。目撃証言や自白さえもきわめてあてにならないということは肝に銘じてほしい。物的証拠が何一つない裁判は、たとえ被告が自白していようとも行うべきではないと思う。真犯人を見逃すよりも冤罪を生み出さないことの方が重要だから。
このレビューは参考になりましたか?
28 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 三山
Amazonが確認した購入
マスコミがレアケースに飛びつくのは世の常だが、統計的に
(実験的に)否定されていることをしつこく報道し続けること
への懸念を本書でも論じている。
参考文献も多く370ページの大著だが、飽きることなく読めた。
心理学〜科学的読み物としても面白かったです。

運転中のケータイがなぜ危ないか、見る意思が無いとあっても
見えない事など、仕事ではリスクマネジメント研修のネタにも
使いたいと思える内容でした。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
本書は、世の中で起きている様々な問題の原因の一つとして、ヒトが生来持っている「錯覚」に焦点をあて、
どんな「錯覚」がどんな問題を引き起こすかを解説しています。

本書で取り扱っている錯覚は以下のとおりです(章立てとおり)。

・注意の錯覚:見えているのに見ていない。注視しているもの以外は、視野に入っていても見えない、脳が認識しない。
・記憶の錯覚:記憶は案外いい加減なものである。他人の記憶でも自身の記憶にしてしまうことがある。
・自信の錯覚:実力のないヒトほど自身の実力を過信する。自信満々なヒトを信じやすい。
・知識の錯覚:自身の持っている知識を過大評価しやすい。専門家も自身の専門分野ですらその傾向がある。
・原因の錯覚:パターンを求めたがる。相関関係を因果関係に飛躍させたがる。時系列の前後関係のある物語を好む。
・可能性の錯覚:自身の潜在能力を簡単に向上できると思いやすい。その手の商品につられやすい。

そのうえで、これらに共通することとして以下を挙げています。

・自身の能力や可能性を過大評価させる。
・自身が簡単にできることを、上手くできることと混同しやすい。

そして、これらの錯覚の影響を減らしてくれ「そうな」方法として以下を挙げています。

・日常的な錯覚の働きについて知る。
・自身の認知能力をトレーニングで鍛える(但し、あまり期待できないとのこと)。
・テクノロジーを使って補う。

紹介されている錯覚の骨子については他の書籍を通じて概ね知っていましたが、
本書で紹介されている豊富なエピソードや実験結果によって、より鮮明に認識させてくれました。

中には、たったこれだけの情報でそう言い切っていいの?というものや、
心理学で結論がでていないものを但し書きなしで触れているものもをありましたが、
本書の骨格に影響を及ぼすほどのものではありませんでしたので、このことで★を減らすことはしていません。
(ただ、このことに直接関係している方にとっては重要なことだと思いますので、実験を継続する必要はあるでしょう)

また、エピソードや実験結果の量の多さを、豊富と捉えるか冗長と捉えるかは、意見が分かれると思います。

なお、本書は自身の錯覚に気をつけようというトーンですが、錯覚が悪いことだけかというと、そうでもないようです。
ポジティブ心理学では、これらの錯覚があることで幸福感が得られるといわれています。
(現実を直視するとつらくて耐えられないそうです)
これについては、マーティン・セリグマン世界でひとつだけの幸せ―ポジティブ心理学が教えてくれる満ち足りた人生
が参考になると思います。
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