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錯覚する脳―「おいしい」も「痛い」も幻想だった
 
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錯覚する脳―「おいしい」も「痛い」も幻想だった [単行本]

前野 隆司
5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,890 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「意識のクオリア」も五感も、すべては錯覚だった。「心は脳が作り上げた幻想である」ことを述べた著者が、自己意識や五感が錯覚であることに的を絞って説明。

内容(「MARC」データベースより)

「意識のクオリア」も五感も、すべては錯覚だった! 「心は脳が作り上げた幻想である」ことを述べた著者が、自己意識や五感が錯覚であることに的を絞って説明。また、瞑想の境地や悟りの境地についても述べる。

登録情報

  • 単行本: 238ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2007/05)
  • ISBN-10: 4480842756
  • ISBN-13: 978-4480842756
  • 発売日: 2007/05
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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46 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0 新しいアイデアと論理性に欠ける残念な書籍, 2007/7/17
レビュー対象商品: 錯覚する脳―「おいしい」も「痛い」も幻想だった (単行本)
タイトルで大変期待して購入しましたが、内容的には、数十年前から言われているアイデアの繰り返しの列挙で、新たな驚きがなく、非常に残念でした。説明の方法もポイントとなる「イリュージョン」、「受動意識仮説の中のエピソード記憶」といった言葉の具体的な定義がないまま展開されており、非常に言葉の定義があいまいなまま、著者の考えを一方的に押しけられてしまいます。通常理科系の文章であれば、言葉の具体的な意味の読者との共有、次に、自分のアイデアを具体的に説明できる現象・プロセスを示した上で、その内容を読者に咀嚼させる構造をとるのが普通ですが、この書籍では、この部分がない一方、あまり、このタイトルに関係ないエピソードを随筆的に多くのページを割いて記述した部分が多く、読んでいて、非常にフラストレーションがたまりました。
また、参考にされている文献も大脳に関する医学研究やそのほかの重要な分野の引用がほとんどなく、非常に限定された著者の経験と知識のみをベースにしており、本来であれば、各種関連分野での最新研究成果も念頭に入れて、記述してほしいと思います。
私も理科系の人間で、この分野の著作には大変興味があるので、次の作品では、これらの点を改善した著作を期待します。
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7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0 「何処かで聞いたような」も錯覚?, 2010/10/29
レビュー対象商品: 錯覚する脳―「おいしい」も「痛い」も幻想だった (単行本)
これはもしかして、新手のスピリチュアル本なのでしょうか?筆者の意識に関する「悟り」と、それをもとにした人生観を聞かされます。理系の内容を期待している方は、すごくフラストレーションが溜まるので避けた方が良いです。なんとなく新しいものの見方が知りたいという方には、多少の価値はあるかも知れません。
他の方も書かれていますが、著者が主題としているアイデアは数十年前から言われているものばかりです。研究の土台となるはずの他の研究者の実験等の引用も極端に少なく、この分野にあまり明るくないのだと思われます。(または意図的に記述していないのか?)また、そのアイデアをもとにした発展的な考察もなく、僕的には真新しい知識はまったく得られませんでした。その上、本書の結論と言える部分は役に立たない人生論的なものになっています。タイトルから期待して買いましたが、がっかりです。
意識に関する研究はまだ体系化されているとは言いがたく、各分野の研究者が散発的に成果を発表しているに過ぎないため、様々な分野の研究者が対象とすることは大変よいことだと思います。が、書物にする以上もう少し調べてから出してもらいたいものです。この辺は出版社の見識も疑ってしまいます。
理系の方には、同様に意識を対象とし著者のアイデアに近いと思われるものとして、「ユーザーイリュージョン―意識という幻想 (トール ノーレットランダーシュ)」をお勧めします。こちらは逆に、軽いノリを期待される方は避けた方がいいです。
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5つ星のうち 1.0 ここまで人間を冒涜した本も珍しい, 2012/1/25
レビューのタイトルに「人間を冒涜している」と書いたが、その理由を端的にあらわすくだりを以下にあげてみる。「人間は虫けらと同じ単なる生物にすぎない」「意識などとるに足りないものなのだ。人間の尊厳なんてたいしたものではないのだ。」「ロボットが心を持つ日だって、恐れるべきものではない。むしろ必然であり当然だ。人間の心だけが特別だという価値観は捨て去るべきなのだ。」「恋人がロボットだろうと、逆に恋人や私が人間だろうと、別に差を感じない。心などそれだけのものだと思っているからだ。」前野氏がこのように考える理由は、人間の意識や五感は、全て脳が作り出した「イリュージョン(幻想)」だと考えているかららしい。例えば、指先で感じたものは、実際には脳が作り出したものであり、実際には存在しないという理屈だ。脳神経回路の観点からこう説明しているようだが、理屈があいまいで、最後は思い込みのような説明にしかなっていない。
それにしても、人間とロボットの間に差を感じないというのは、恐ろしい言葉だと思う。
前野氏は、友人に対して「僕と君との友情は、しょせんイリュージョンなんだよ」とか、恋人に対して「僕の君への愛や、君の僕への愛は、しょせんイリュージョンなんだよ」と言えるのだろうか?

前野氏は、意識や五感を通して感じたことについて、しばしば「実際に存在しない」という表現を使う。どうも物理的にないモノはイリュージョンだと捉えるようだ。しかし、意識も感じも人間の外ににある「モノ」ではなく、内面から湧き上がってくる、ある意味で「コト」なのではないだろうか。

前野氏は、自分の考えを正当化するために、他の理論や偉人の訓えを取り上げているが、それらに対する知識が浅いように思う。例えば、マズローの欲求理論を取り上げているが、マズローの欲求理論の正当性を検証せず、あたかも所与のものとして使っているのはいかがなものか。便利に使っているだけという感じだ。釈迦の説く「空」を、前野氏が説くイリュージョンと同じだと言及したのには驚いた。「空」を実際にはない」「無意味」と捉え、だからイリュージョンだという理屈だが、般若心経では、「色即是空」につづいて「空即是色」とある。この「空即是色」を前野氏は、どのように説明するつもりなのだろうか?「空」を論ずるときは、「色即是空」だけではなく、少なくとも「色即是空 空即是色」をつなげて論じなければ、「空」の意味はそれこそ単なる空しいものになってしまう。浅い知識でものを言っていると感じる他の箇所は、「ミミズはエピソード記憶をしないと思われる」とか「ミミズは、ただ反射的に動いているだけのはずだ」というくだりがあるが、こんなこと、前野氏が「思う」以前に生物学的に解明されている自明の理ですよね。

前野氏の専門はロボット工学のようだが、ロボットを人間に近づけようと研究する過程で、人間の心の問題に関心をもったようだ。このような動機だからなのか、人間を神経回路や機能の面からしかとらえておらず、そして、「しょせん、人間はこんなもの」と論じている。前野氏のような捉え方だと、人間は皆同じになってしまい、個性というものは切り捨てられてしまうと思う。その証拠に、前野氏は、人間が一人ひとり異なる存在であり、ユニークな個性を持っているということには、全く言及していない。非常に残念である。人間の実存に迫ろうとするなら、生物学的な観点からだけではなく、インターパーソナルな臨床体験からの洞察が不可欠なのではないだろうか。
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