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錆びる心 (文春文庫)
 
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錆びる心 (文春文庫) [文庫]

桐野 夏生
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (20件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

劇作家にファンレターを送り続ける生物教師。十年間耐え忍んだ夫との生活を捨て家政婦になった主婦。魂の孤独を鋭くえぐる全六篇

内容(「BOOK」データベースより)

十年間堪え忍んだ夫との生活を捨て家政婦になった主婦。囚われた思いから抜け出して初めて見えた風景とは。表題作ほか、劇作家にファンレターを送り続ける生物教師の“恋”を描いた「虫卵の配列」、荒廃した庭に異常に魅かれる男を主人公にした「月下の楽園」など全六篇。魂の渇きと孤独を鋭く抉り出した短篇集。

登録情報

  • 文庫: 249ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2000/11)
  • ISBN-10: 4167602032
  • ISBN-13: 978-4167602031
  • 発売日: 2000/11
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (20件のカスタマーレビュー)
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23 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
錆びたナイフ 2002/9/27
By くま
形式:文庫
なんとも辛い短編集である。人間の隠しておきたい、そして普通は隠し通せるかもしれない、醜い心を的確に描き出している。自分に都合のいい恋物語を妄想する女。相手の本当の心を見抜くことなく、自分の生活を清算することなく、ずるずると何年も不倫する男。無意識のうちに自分がしたことに何年も気が付かない男。自分が高尚だと思う趣味に密かに浸りながら、相手の生活を軽蔑する青年。映画通りの人生を送ろうとする青年。10年耐え忍び、黙って家を出ていくことが夫への復讐だし、自分を実現することだと思っている世間知らずの主婦。確かにここにいる登場人物たちの人生は『笑うべきもの』かもしれない。『自分はここまでしない』かもしれない。けれどもやはり自分にも隠されている「心」だと認めないわけにはいかない。この小さな短編集で6回も錆びたナイフが心に突き刺さりました。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
作者のユーモアと緻密な構成で綴られた短篇集。
なかでも、とりわけお勧めしたいのは、シンプルで落とし噺のようなユーモアに溢れる2作品「ジェイソン」と「ネオン」である。
前者は、泥酔すると記憶を無くす男の顛末を滑稽に描き、後者は新宿のやくざを彼らの狡猾さと滑稽さとで描き大きなギャップを生みだして話しを盛り上げている。
これらは、心の内奥を深く描くミロシリーズのような桐野夏生の作風とは違い、彼女のユーモラスな一面を見たようだ。

ほかに、どこか心の壊れた人の不可思議な言動を描き戦慄を覚える作品もあり、桐野夏生のジャンルを問わない多彩な筆さばきを堪能できる一冊である。

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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
えぐい作品が多い桐野夏生の短編集。

この本は『グロテスク』や、『OUT』ほどの、強烈なえぐみがありません。

《収録作品》

虫卵の配列……劇団脚本家を愛する元生物教師の、ちょっと変わった愛のかたち。

羊歯の庭………15年ぶりに再会した恋人たちの不倫話。相変わらずだらしない男と、歳月を経てすっかり強くなった女が対照的。

ジェイソン……自分が酒乱だったと初めて知った主人公が、記憶吹っ飛んでる部分を旧友をたよりに探っていく話。

月下の楽園……荒廃した庭が好きなネクロフィリアちっくな主人公の話。

ネオン…………映画『仁義なき戦い』に憧れる若者が、ヤクザに弟子入りする話。

錆びる心………10年間夫との生活を耐えて家出した主婦が住み込み家政婦をする話。『他人』と『家族』の話。

片想いや、不倫など、ごく日常的なネタが根っこですが、

どれもこの作者らしい独自の感性でアプローチしているので面白いです。

いちばんこの作者らしいと感じたのは表題作『錆びる心』。

『他人』に自分の痕跡を刻みつけるような仕打ちがとてもえぐいです。

印象的だったのは『虫卵の配列』。

オチは賛否ありそうですがそれは置いといて、

元生物教師が語る『愛情』が

たまらなく純粋で危うく描かれているのが鮮烈です。

私は妄想型読者なので短編からいろいろと考えるのが楽しいです。

けれど、まとまった長編のほうが作者の実力が発揮されてる気がします。
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最近のカスタマーレビュー
心が錆びていく。。。
桐野 夏生の短篇集です。どの短編も魅力があります。

日常の生活にヒビが入る瞬間を生々しく描いております。... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: tamadam
困ったことに惹き付けられる
本作は桐野夏生氏による短編集。
知らず知らず心に闇を抱える人達を描いた6編を収録する。... 続きを読む
投稿日: 13か月前 投稿者: Z?
疲れていく心
ちょっと薄暗い作風で有名な桐野夏生、名前は聞いていたのですが読んだことがなかったので、入門編にと短編集を手にとってみました。もっと硬派でどろどろした作風かと思って... 続きを読む
投稿日: 20か月前 投稿者: hamawo
荒廃した庭こそ・・・
『月下の楽園』が秀逸。園芸好き、庭作りが趣味の皆様。この短編集に収められている「月下の楽園」を、お勧めいたします。あなたが丹精こめて手入れをしている庭は、あなたが... 続きを読む
投稿日: 2009/12/6 投稿者: Y・K
ジェットコースターに乗った気分で。
桐野夏生の物語はがしっ
とココロを鷲掴みする力がある。

本書は短編集で秀作ばかりです。... 続きを読む
投稿日: 2009/6/8 投稿者: さるきち
錆びる心とは。愛と憎しみで錆びた心のことかな。
表題作の「錆びる心」がベスト。憎んで別れた夫に対し、憎しみだけでなく、愛情もまだ少し持っていたことに主人公は気付き驚くが、やはり憎しみの方が大かった、という話。別... 続きを読む
投稿日: 2008/12/26 投稿者: 鷺坂判内
小市民的生活に寄り添う狂気
桐野作品の登場人物はどこかが“キレて”いる。
まともそうに見えても、どこかのネジが外れている。... 続きを読む
投稿日: 2008/5/13 投稿者: hontaka
短編であっても作者の観察力・表現力が光る作品
桐野夏生の短編集。表題「錆びる心」はその中の一つの作品につけられた題であるが、ここに集められたそれぞれの作品の根底に通じる、人間の心の闇に迫った作品である。続きを読む
投稿日: 2008/2/29 投稿者: 本
桐野作品
この著者の作品は、今回初めて読んだものなのだが、とりあえず短編集だし、入りやすいかな、と思って手にとった。個人的には、どの物語も面白かったが、異色だな、という感想... 続きを読む
投稿日: 2008/1/2 投稿者: fancy
人間の不可思議さを垣間見る短篇集
1994〜1997年に雑誌に発表された短編6作品が収めらた作品集。... 続きを読む
投稿日: 2006/11/22 投稿者: シロフォン
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