ドイツ人を父に、日本人を母に持つアキラ・クリューガーは、第601重戦車大隊<ブリュンヒルド>に所属する戦車兵で階級はいまだ士官候補生。そのアキラに下された命令は同じ小隊の3人と共に小さな民家で寝泊まりしろというものだったが、この小隊のメンバーは彼以外すべて少女だった……。
美少女と軍事を融合させた奇怪なミリタリー雑誌「MC☆あくしず」を発行しているイカロス出版が創刊した新書判レーベルの第一弾は、まさしく美少女が活躍するミリタリー戦記でした。しかも東部戦線。歴史が少しずつ改変され、ドイツがいまだ戦い続けている1945年5月のウクライナ地方を舞台に、新型戦車の搭乗員に抜擢された少年1名少女3名の物語です。
架空戦記で着々と実績を積み上げている若手作家の初ライトノベルなので、ミリタリー面での描写は手抜き無しですし、添付されている地図や三面図は確かに戦記系の配置。ライトノベルを意識しているなと思うのは、改変された歴史の内容についての言及が最低限にとどめられ、「民族聖典」というひとことに象徴されてしまっているという点でしょうか。その上で「美少女3人と1つ屋根の下で同居することになってイベント続発」というパターンを踏襲しているわけで、この先どうなるか目を離せません。