TVアニメ放映開始と同時期に発売された第6巻です。物語はほぼ全編、主人公兄弟の過去編になっています。
師の下で励んだ錬金術の修練。
母親を蘇らせるべく臨んだ錬金術最大の禁忌・人体錬成(ヒトを造る)。
その失敗と、あまりにも大きすぎる代償。
…そして生きる気力を失った兄弟の前に現れ、心に"火"を点けたアノ人物。
目を覆いたくなるような凄惨な場面も含めて、兄弟の過去の全てが収められています。「ヒトを造る」という神の領域を侵したがため鋼の体に成り果てた兄弟が、鋼の心…不屈の精神をもって再び立ち上がる。その姿が読者のハートを捕らえて放しません。「鋼の錬金術師」をより深く知る上で、兄弟をより好きになる上で、欠かせない一冊になるんじゃないでしょうか。
錬成失敗の際に、兄弟(兄のみ?)が垣間見た「真理」の描写は圧巻です。「真理」という抽象的で壮大な概念を、漫画というフィールドで視覚化してみせた作者の気概には感嘆させられます。 第6巻、今回もマイッタ。星は5つ以外あり得ません。