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15 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「マンガ」が「漫画」を超え、芸術になった時,
By Ryoma (神奈川県横須賀市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 鋼の錬金術師 (15) (ガンガンコミックス (0692)) (コミック)
芸術性の高いマンガというものは、他に幾らでも存在する。だが、架空の戦争を題材として、限界状況の人間の内面をこれほど深く、リアルに表現した作家はこれまで存在しなかった。BANANA FISHやファイヴスター・ストーリーズなど、戦争を題材にした優れた漫画作品は過去にも今にもあるが、作中の登場人物の想いに対して、あくまで創作上の共感以上のものは抱けない。しかし、この作品で切々と語られる哀しい人間模様は、我々の祖父世代が太平洋戦争で抱いたに違いない「戦争の不条理」をこの胸に呼び起こすかのような真に迫る力を持っている。名もない老人の、「恨みます」という一言が、あまりにも重い。 義務と理想の狭間で苦悩する焔の錬金術師の、優しさゆえに心が壊れていく豪腕の錬金術師の、そして彼らの対極の場所から最も人間の本質を突く紅蓮の錬金術師の言葉の一つ一つが、今を生きる我々に「世界の正義とは誰が判断するのか」と「人間の尊厳と命の価値とは誰が決めるのか」という極めて哲学的で難しい問いを投げかけてくる。
31 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ハガレンは色々考えさせられます・・・,
By
レビュー対象商品: 鋼の錬金術師 (15) (ガンガンコミックス (0692)) (コミック)
自分は今高1ですが、ハガレンは多くの同世代に読んで欲しい漫画です。やっぱり漫画というと、J誌漫画のような娯楽性を優先しがちですが。この15巻ではイシュヴァール殲滅戦のエピソードが全話を通して綴られています。ミリタリー映画等よく見る自分にとっては、映画で見慣れた凄惨なシーンに、今まで慣れ親しんできたキャラクターたちが投入されているのに衝撃を受けました。大佐は゛化け物゛と呼ばれイシュヴァール人を殺戮し、ヒューズ中佐(大尉)はライフルを手に突撃し仲間の死を目撃する。しかし彼らの泥にまみれた戦いがあったからこそ今の平和があり、これからも戦い続けなくてはならないと16巻で語る中尉。そして国を変えると決意する大佐。平和ってなんだろうと否が応にも考えてしまう内容でした。自分たちの祖父以前の人間が血にまみれて戦場を駆けたからこそ、今の日本の平和がある。次世代の人間にはその平和を引き継いでいく義務がある。単純だけどとても大切なこと。だからこの平和を脅かそうなんて馬鹿なことを考えてはいけない。そう考えると、自分もこの国の平和を維持する為なら、我が身を惜しまず日本の礎になろうという気さえしてきます。ハガレンはスカーというテロリストを通して、今の国際情勢にだって疑問を投げかけています。なぜ今米国でテロが起こるのか。東欧の人たちがテロ活動に走るのはなぜ?欧米の人間にも非はあるだろう、両者共々恨みあい、正義に染まった大義名分を掲げているのかもしれない、ただ誰かが我慢すれば、少しは分かり合えるようになるのでは?「堪えねばならんのだよ」イシュヴァール人の師父がスカーに言っていました。憎しみの連鎖は誰かが断たねばならないと。いつの日か、国同士が議論だけで全て解決できる日が来るといいですよね。若人がこんなこと書く資格なんて無いのかもしれませんがね。まあ暇だから考えるんでしょう(笑)。
19 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
非常に重い内容,
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レビュー対象商品: 鋼の錬金術師 (15) (ガンガンコミックス (0692)) (コミック)
ようやくイシュヴァール殲滅戦について語られるわけですが、この巻だけで一本の映画ができそうな程、リアルで重い内容でした。印象的な台詞もたくさんあり、 それぞれの思いや主張など、どれが間違っているとか正しいとかというレベルを 超えて、憎しみや悲劇が連鎖していく、、、普通の漫画では描かれない内容です。 このような難しい題材を取り扱う作者の意気込みに敬意を表して★5つです。 ただ「少年漫画」の一般的な読者層を考えると、例えば「イシュヴァールの英雄」 のイメージはもっと派手な活躍を期待していた人が多かったのでは、と思います。 大儀なき戦争で悩みながらも次々とイシュヴァール人を手にかける様は、そういう 意味ではあまり英雄らしくなかったかもしれません。 むしろ活躍度では、キンブリーの方が目立っていました。(狂った?ようですが) しかし戦争という壮絶な経験をしてもなお新たな夢を見出し、その先を見据える 目を持つ焔の錬金術師はやはり「真の英雄」なのでしょう。 「神の不在」でイシュヴァールを一刀両断する大総統の台詞も非常に良かったの ですが、今後のマスタング大佐にも期待です。
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