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銭金について (朝日文庫)
 
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銭金について (朝日文庫) [文庫]

車谷長吉
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

人が「銭金の問題じゃねえだろッ」と怒るとき、実際のことの発端はやはり銭金の問題なのである! 貧乏、借金、挫折、嫉妬……欲望渦巻く人間の金がらみ人生を赤裸々に綴った表題作など、一大不況の時代を乗り切るための救済と覚悟を示すエッセー集。

内容(「BOOK」データベースより)

人が「銭金の問題じゃねえだろッ。」と怒るとき、実際のことの発端はやはり銭金の問題なのである!孤高の私小説家が、貧乏、借金、挫折、嫉妬など、欲望渦巻くみずからの金がらみ人生を赤裸々に綴る表題作ほか、一大不況の時代を乗り切るための救済と覚悟を示したエッセイ集。

登録情報

  • 文庫: 414ページ
  • 出版社: 朝日新聞社 (2005/3/17)
  • ISBN-10: 4022643439
  • ISBN-13: 978-4022643438
  • 発売日: 2005/3/17
  • 商品の寸法: 15 x 11 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 226,230位 (本のベストセラーを見る)
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15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 車谷長吉、迸る。, 2004/2/8
レビュー対象商品: 銭金について (単行本)
著者の、修羅の執念が立ち昇るような小説にはいつも唖然とさせられる。初読だった「塩壷の匙」の荒みと凄みには心臓のど真ん中を打ち抜かれたようになり、「赤目四十八滝心中未遂」の鮮烈と哀切には僕の中の--おかしな言い方だけど--男が、疼いた。その著者の最新エッセイ集(この言い方は著者には軽すぎるが)。とにかく、ごつい。自らのエゴや嫌らしさをこれでもかとさらすとともに、他者の因業をもこれでもかと描く。一つ一つの文章に込められた情念というかエネルギーというか・・・。圧倒されるばかりだ。これだけ、マジ、だと相当に神経をすり減らす事だろう。著者の奥様高橋順子氏の「けったいな連れ合い」にも書かれていたが、実際、「赤目・・」で直木賞受賞前後には強迫神経症を病まれたとのことだ。自ら「反時代的毒虫」を自称される著者の因業全開の本書。渡世術ばかりにまみれた自分の生活から足抜けしたくなる魅惑と力を久々に感じた。~余談だが著者ご自身で記載されている千駄木駒込町のお住まいは僕の自宅と近い。偉大なる「毒虫」との偶然の遭遇を恐れつつも期待する気持ちが抑えられない・・・。
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21 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 中身のつまったエッセイ, 2005/9/24
レビュー対象商品: 銭金について (朝日文庫) (文庫)
 エッセイとしてたいへん中身が濃い。意識しているのだろうが、昭和前半の作家の文に近い気がする。
 辻邦生が嫌いだそうだ。辻作品は西洋的知性があり本格小説を目指していて大変なプライドを感じていたが、そう言われると私小説の濃さの前では作り物のような気もしてくる。その慧眼で曽野綾子についても見抜いてほしいものだ。
 嫌いな知人についてどれだけいやなやつかについて追悼文がわりの来歴を語った文章は爽快感がある。然るべき嫌う理由、経緯について読むと、実は多くの人が自分の人生でのある思いについて代わりに言葉にしてもらっったという気になるのではないだろうか。車谷氏と同じ大学出身で同世代で芥川賞作家のエッセイを少し前に読んだが「嫌いな人というのは自分のなかの克服したい部分が人の形をとって現れたものなんですよ(だからご自分をお振り返りなさい)」という意味のことをいっていた。もっともらしいし良識的で、僧侶という立場もある発言なのだろう。でも、そこまで悟りきるということと文芸はやや逸れるのではないか。だから車谷のエッセイのほうが面白いし、芸術という面、そして意外にも救いという点では一つ上なのだ。
 克服というもん(認識はつまり「もん」という関西弁で言い尽くせるのだということ、という展開も開陳されている。)についての疑念も語られている。車谷は高校受験に失敗したが、奮起して大学は慶応に合格した。普通ならば最もわかりやすい形で巻き返し、克服した、といわれる出来事である。しかし何十年たった今も高校受験の失敗を決して忘れない、その傷が自分の人生を規定してきたのだ、という。一度傷ついたものはそのまま、克服ということはありえない、克服したという人がいればそれは悟っている人か目でたい人だろうという。村上春樹も同じように受験について語っていたが、彼はたかがその失敗ぐらい、というスタンスをとっていた。村上は天才なのでこういう苦労はなかったのだろう。理解ができなかったのだろう。村上の意見以上に感心できる意見を一つでも述べる現代作家とういのはほかにいなかったので衝撃であった。
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