MF文庫の人気作『銃姫』のコミカライズ。
シナリオに原作者の高殿さんを据えてのオリジナルストーリーです。
主役も異なり、登場人物も当面の所共通する人はいないに等しい完全書き下ろし的アナザーストーリー。
「被告、ルーカ・アスラシオンを公開処刑と決する!
が、しかし聖女たっての願いもあらば、特赦として懲役500年に免じ教団の尖兵として任務に殉ずることを命ずる。」
かくして、法治機関“メンカナリン教団”の狗となったルーカの鉄鎚官としての旅が始まる。
その胸に、反旗の野望を秘めながら…。
という具合に始まる本作、主役は小説にも登場する“キメラのオリヴァント”(原作より10歳くらい若い頃)。
帯同者は一見して足手まとい、とても罪人の監視役の任は果たせそうにない“聖女”ことグレイシス。
このグレイシスの存在が唯一のコミカル要素で、あとは極めてシリアスな展開が主軸となります。
原作を踏まえた視点からでは、大小様々なフォントによって新聞切り抜きの犯罪予告文のように散りばめられたゲルマリックの再現が秀逸で好印象。
吹き出しにするわけにもいかないですし、かといって等フォントで縦に並べられても興醒めなアレを上手に魅せていると思います。
※ゲルマリック
RPGでいう所の呪文の詠唱みたいなものです。但し使用者がその都度詠唱するのではなく、
事前に詠唱を封じた弾丸を魔法銃から射出することで魔法となり、その際に詠唱が再現されるというもの。
原作云々ではなく漫画としても、話の方が良いカンジなので悪くないんじゃないかと。
また、各話の最後に用語解説が入れられているのも良いですね。
ただ、ちょっと絵が荒いでしょうか。
顔のデッサンとか結構崩れてます…。
表紙と中とでルーカが別人に見える部分もちらほら。
ですが、新人さんのようなのでこの辺は今後の改善待ちということで、総じておもしろい作品になってると思います。