2011年最後の銀魂DVDリリースとなる本巻は前巻のビチグソ丸完結話、単発2話等を含めバラエティ豊かな詰め合わせだ。
銀魂ならではの味の一つとして、オヤジの渋さ・格好良さを描いたエピソードがあるが、本巻2本目に置かれた警察庁長官・松平
片栗虎と娘の栗子親子を巡る単発話はその一つ。片栗虎ファンの私は原作掲載時からアニメ化を楽しみにしていた。
パンツを一緒に洗うのを栗子ちゃんに嫌がられる哀愁の父親演じる前半と、後半における「破壊神」然りと敵の陣地に身一つで乗
り込む長官・片栗虎のギャップを見事に演じる、ベテラン若本規夫氏によるアドリブ全開の自由な演技を堪能したい。
3本目はひょんなことで万事屋の居間TVに居座ることになった女の子の幽霊・ブルー霊子が初登場。CVは密かに銀魂への出演
を心待ちにしていた沢城みゆき氏。中二臭い病んだ恋愛メロドラマを延々と展開する面倒な女・霊子演じる沢城氏も力演だが、後
半自身のバイクにカーナビとして居着いた霊子に振り回されまくる銀さんの鬼気迫る裏声絶叫ツッコミ台詞は、CV杉田氏の声とエ
ネルギーの消耗がさぞかし激しかったろうとお察しする。
4本目は「監獄編」の1話目。前話では大嫌いな幽霊にぎゃーぎゃー怯えていた銀時だが、ここでは男社会である監獄衆のリーダ
ーに成り上がり筋を通す漢振りを魅せる。銀時の弟分となった犯罪王・鯱の意外な繊細ぶりがなかなか面白く、独特のファッション
を指摘されいじける様や、プリンを手に「兄貴、はいアーン!」にはCV三宅健太氏の声が野太く豪快なだけに思わず吹き出した。
特典はアナザージャケット(絵柄:霊子)と、フェルト材が手触りの良い肉球ホルダー付定春トート・バッグ。本シーズン前半6本のD
VDが丁度収まるサイズになっている。表面丸ごと定春の顔に仕立てたデザインが可愛らしい。
朝日新聞24日夕刊、各ジャンルの専門家が今年を代表する3作を挙げる「私の3点-サブカル編」にて、アニメ評論家の藤津亮太氏
が銀魂を挙げておられた。「止められたり、止められなかったりするぐらいの動的平衡状態」という彼の形容は言い得て妙、まさに某
長編に関わる放送自粛の一悶着を含め今年の銀魂アニメが置かれた状況を象徴している。
今回の件で頭を丸坊主にしたというテレビ東京の和田プロデューサ以下、スタッフの作品への並ならぬ愛情と、方々への見えないフ
ォローがあるからこそ毎週当たり前の様にお茶の間へ届けられる作品なのだと改めて認識。いつも本当にありがとうございます。
私は一視聴者としての参加しか出来ないが、制作陣への感謝を交えつつ来年も銀魂アニメを楽しみに待ちたい。