8つの書評を読ませて頂いた上で購入しました。書評のそれぞれが言い得ており、それぞれに納得できました。私も大学卒業後銀行に就職し20年近く働きましたが、最も大きな悔いは「銀行に人生を委ねてしまった」ことです。この本に書いてあった通り、銀行にいる時から「もっと厳しい職業観を持って、自分のキャリアを考える」べきだったと思います。それができなかったのは、持って生まれた自分の甘さが最大の理由ですが、「兎に角忙しかったこと」と「その時点の処遇(給料)の高さ」ゆえに転職に意識が全く向かなかったこともあったと思います。この本の良さは以下の点と思います。'1.銀行員の定年までの処遇がどうなるのか、その裏にある組織のロジック、が大変率直に書かれている。→恐らく、どの銀行の人事部もこのロジックは否定できないでしょう。'2.銀行員のベース能力の高さに光を当てている。→いくつかの書評に「銀行員の転職力に疑問を投げかける」ものがありましたが、私の経験上は、「物事を詰めて考える力」という点では、銀行出身者は並べて高い資質をもっていることも事実です。恐らく、この点は行内で徹底的に鍛えられるのだと思います。「銀行に勤める多くの若手が、日常の忙しさに埋没せず、自分のキャリアについて考えてみる」、そんなきっかけをこの本は与えてくれるでしょう。