やられた・・・・久しぶりにすごい作品に出合ってしまった。
武士も百姓も関係なく、こころざし高く気骨のある人間がみせる武士道精神。
うなるような気迫と生きざまに震えた。
濡れ衣を着せられ暗殺された父の仇を討つため、最後は家老にまで のし上がった男。
家老になる決め手となった手柄は、藩を揺るがす百姓一揆の弾圧で、
その一揆は、皮肉にも身分の違う幼き頃の親友3人が、
指揮官と鉄砲隊員 対、百姓一揆のリーダーとして向い合った事件でもあった。
私欲を捨て大義のために生きぬいたつもりでも、ほんの少しの気のゆるみや
なにげなく振り払った火の粉が、知らないところで人に致命傷を与えているという
人間界の非合理さを思い知らされた。
現代人が武士の言動に感動するような ぬるい時代小説ではなく、
江戸時代の武士が読んでも、きっとこの作品に共感し感涙したはず。 本気で骨太作品です。