浮浪者同然の姿をした男二人を主人公としたロードムービー。
聖地サンチャゴ巡礼の道中、奇妙奇天烈な人物や出来事が次々に起きる。それらはキリスト教およびその異端に関するエピソードとして構成されている。感動的な巡礼の旅とは正反対のこの映画は宗教のあり方(この場合はキリスト教)の偽善や風刺を狙ったものだという。
「キリスト教の本場(?)である欧州でこの映画のあり方は宗教的にかなりまずいのではないかな…?」
と思ったが、映画本編はそんな(私の)心配をせせら笑うように軽やかに進行する。
…だいたい巡礼の旅をしている主人公二人自身もあまり信仰が厚いようには見えないし「聖地になにしに行くのかな。」と思うほどユルユルなのである。
宗教的でシュールなエピソードが次々に挿入されるのだが緊張感でも感動でもなく脱力した愉快な展開をみせるのだった。
そんな映画だが、キリスト教徒ではない(というか宗教に対してたいした思い入れがない)私にとってその狙いは理解しにくい部分も多かった。
それでも緩〜いシュールなコメディとして楽しめた。個人的には死の天使のエピソードが秀逸。
ブニュエルに言わせればこの映画と『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』『自由の幻想』は「真実を求める三部作(トリロジー)」を構成しているそうだ。成る程、三作品ともテーマはともかくストーリー展開もシュールなユルいコメディとしても似ている。
ソフトについて言えば、
画質もまあ良好。ジャケットデザインも個人的には好みだ。
チャプターは少ない気がしたが短い映画だしこんなものかな、と思う。映像特典の類は入っていないが、詳細な作品解説やスタッフキャスト解説が入っており参考になった。
全体としてはそこそこ良い商品だと思います。