坂本真綾は声優であり、歌手である。
彼女の武器は声だ。
だからといって彼女が朗読がうまいかというと、ちょっと返事に詰まる。
正直うまくはない。不慣れなためだろう。
最終回の『月の珊瑚』あたりではもう慣れたものだが、特にこの第一回はたどたどしい。
だいたい銀河鉄道の夜は文庫にして250頁を超える長編である。
その終盤9章のみを切り取って朗読しているのだから、物語自体の唐突さも否めない。
それらをフォローするのが「最前線」にて配信されたアニメーションだったのだ。
だから、配信したアニメーションをDVDか何かに付録してくれればもっと良かった。
付録のハードカバーも、上質な紙に綺麗な印刷、竹のイラスト、ページのデザインも良いのだが
しかし収録されているのは銀河鉄道の夜の9章のみ。
そこは全編を収録して朗読の中途半端さをカバーしてほしかったところ。
次回の『山月記』は短編だから全編を収録できるし、二回目だから朗読も慣れてきているため
本書より満足度の高い商品になると思う。
だがやはり、アニメーションは付けてほしかった。もったいない。