個人的に銀河は宇宙に数多存在する天体においても最も関心を惹き付ける天体であり、天体写真で見る事の出来る秀麗な姿はもちろんの事、それがどのようにして現在の姿になったのか、現在の宇宙に至る歴史の中で銀河はいかなる影響を与えたのか、また銀河の集団である銀河群、銀河団、超銀河団の成り立ちなどに興味があります。
その銀河について最新の観測と理論を元に銀河の歴史について概説したのが本書であり、若い銀河がどのような姿をしていたのか、それらがどう進化して現在の銀河宇宙を作ったのか、そもそも銀河とは何であるのか、といった事を数式をほとんど使わずに写真や図表を多用して解説がされています。まえがきによると主な対象としているのは高校生から大学生とありましたが、一読した感じとしても天文学に関する教養書あるいは一般向け書籍より少し先に踏み込んだ内容でした。
一般向け書籍等を通して銀河についての知識はある程度持っていますが、銀河という天体はなんであるのかという導入から始まり、銀河観測が宇宙論に与えているものや銀河の分類、銀河の集団が構成する宇宙の階層、宇宙と銀河の歴史、遠方銀河の世界、つまり誕生してから早い時期の宇宙の姿についての事が身近な銀河系から宇宙の最果てへと進んでいくかのように述べられています。さらには次世代望遠鏡による観測など将来の展望についても語られており、今後の銀河観測について興味を掻き立てられる内容になっています。
難解な表現は極力避けて上手くまとめられていますので、銀河について詳しく知ってみたいと思う方にとっては面白く読む事の出来る本であると思います。