この「銀河英雄伝説」は、10代の子供が見ても自然だし、70代のお年寄りがみても全く不思議は無いと思う。40~70代の人で、吉川栄治や司馬遼太郎の作品が大好きという人は非常に多い。たとえば、吉川栄治の「三国志」は600万部以上売れた、おそらくは東洋最高ともいえる古典文学だと思うのですが、銀河英雄伝説の世界設定(歴史設定も含めた)は三国志に引けをとらない。むしろ、その創造性の豊かさは遥かに勝るといえます。私自身、日本文学や西洋文学、漫画も大好きで、読書総数5000冊は下りませんが、他を凌駕圧倒しています。
私自身は20代ですが、これほどの圧倒的スケールの大長編を国内外を問わず、知りません。まさに皆さんが「スペース・オペラ」というとおりだと思います。アニメとしても、「ガンダム」「宇宙戦艦ヤマト」といった国民的アニメの純粋な「手に汗握る面白さ」も兼ね備えています。まして、人にもよりますが、芸術としてみた場合、「スターウォーズ」など比肩も出来ないと思ってしまう。民主主義の脆さも胸に響くものがあった。
人類のうち人口比400億対90万人になっても民主共和制の旗を降ろさず、宇宙の一隅で自由惑星同盟の国歌を楽しげに斉唱する姿は、選挙民である大人であるからこそ、泣けます。そして、最高の独裁国家と最悪の民主国家のどちらが優れているか?その答えは、「主演」が最後に遺した一言に込められていると思う。
BGMはクラシックが殆どで、この重厚精緻な内容に華を添える。おそらく、クラシックでなければこの内容に歯が立たず、興を殺ぐだけの無用の長物に成り果てたと思います。
このとおり、歴史小説として、また、「アニメ」として、スペースオペラ的芸術として、年代を問わず楽しめる最高傑作として一点の曇りなく購入をお奨めできます。この壮大な人類未来史を見られることこそ、自由民主主義世界の特権かもしれません。