本編は田中芳樹氏を一気にメジャーに押し上げた名作中の名作。
外伝は5巻まで出ているが個人的にはこの2巻がもっともお気に入り。
本編のシリアスなSF群像劇とは違い、稀代の英雄ヤン・ウェンリーの傍から一人の少年ユリアンの日記として描かれている。
戦時中の少年視点とするといかにも悲劇的な感じがするが、
そこはヤンファミリー。
個性的で楽観的な面々がおもしろおかしい日常を演じており、まったく深刻にならない。
自分もイぜルローンのヤンファミリーに仲間入りしたくなるような一冊だ。
この後の戦争の本編の悲劇を知ってから読むと、その明るい雰囲気が
刹那的で、逆に物悲しくもある。
本編と時代は重なるが視点をミクロにし、時間軸をゆっくり流すことにより、
違った物語が見えてくる。
外伝とはこうあるべきといえる作品だろう。