人と妖精とが共に暮らすケルト。そんなケルトを舞台にしたこの話には、人や妖精ばかりでなく、妖魔も、しかるべきところへ行き損ねてさ迷う、人の魂も出てきます。迷っている魂は、時に妖魔にとりつかれ、邪悪な存在ともなっていきます。そんな迷っている魂を、音楽を奏でることによってしかるべきところへ送りとどけることを業とする「祓い(はらい)の祭人(バルド)」を主人公に繰り広げられる5つの物語。魂が迷うには、それぞれ事情があり、その話は切ないですが、バルドの奏でる竪琴の音色に助けられて、最後はしっとりと心に余韻を残す結末を迎えます。ちょっと神秘的で、素敵なファンタジー。ケルトの世界に包み込まれて、素敵な時間を過ごせました。オススメです。