先日日経新聞の朝刊に、山本兼一氏の記事が大きく載ってました。今後とも山本版日本歴史小説を大いに書いてくれそうな予感、変わった視点から、日本史を見つめたいようで、期待とともに、とても好感が持てました。本書はザビエル物でありながら、遠藤周作の「沈黙」のような基督教然とした小説とは、180°違います。ザビエルの基督教伝来から、ポルトガルの異様な外交官の登場、そして日本の銀山をめぐる一大活劇と発展していきます。さて、ザビエルと銀山、海賊とは何の関係があるのか、そんなことは考えず、一気読みの面白さです。ちょっと作りすぎの感じもしますが、面白いこと間違いない、逆にザビエル物だから、固い、基督教云々とは全く考えず、どんどん読めるストーリー展開です。最後の銀山を巡る海上での対決までの導入部分が、あまりにもあっけない印象で、もうすこし凝った展開にもできただろうとは思います。そのあたりはテンポが良い分、急ぎすぎた気配有りです。