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114 人中、98人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
体験と成長と問題,
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レビュー対象商品: 銀の匙 Silver Spoon 2 (少年サンデーコミックス) (コミック)
目標がまるでなかった八軒が、自己の内面のみではなく、友人やその家族を通して大きく成長してゆく様が本巻では顕著です。 石釜修理やシカの解体など、 農業高校のみならず、北海道の片田舎在住でも滅多に経験できないような貴重な経験を踏まえ、 八軒の世界がぐんぐんと広がってゆくのをひしひしと感じ取れ、 読者側も同じような感覚が味わえます。 特に屠殺経験前に、事故死したエゾシカの解体体験なんかは、 八軒の成長に当たっては非常に良い段階を踏んでいるなと感じました、 新鮮な動物の解体でも、手に着いたニオイが取れないなんてのは、 解体した人ならではの貴重にして重い体験です。 また、解体対象の動物の視線が気になるというのも、 解剖や解体経験がある人ならば誰もが感じるのに、 一般の人にはなかなか感じることが出来ないものですが、 この辺りを読者に感じさせてくれるのは、 体験を踏まえた知識と漫画家としての技量を備えた筆者ならではの、 見事な描写と感じました。 私も動物の解体や解剖は多く手がけているうちに、 動物の視線は気にならなくなりましたが、 未だに目の辺りの解剖は精神的にやりにくく、 それだけ目と言うものの訴える力は強いのです。 さらに大規模酪農や、昔ならではの家族単位での酪農経営をあわせて、 酪農の現状が見え、考える大きな切っ掛けにもなります。 本作は正直漫画として盛り上がりに少々物足りなさ感があるのは否めませんが、 漫画の枠を越え、食を通じて酪農を中心とした農業や命など、 知識的や読者側の考える余地をも与えてくれる良作ですね。 TPPや食の安全など、農畜産業に注目が集まりつつある今だからこそ、 ぜひ呼んでもらいたい一冊でもあります。 因みに本巻で触発され、 石釜を作ろうかと思い立ちましたが、 材料費と技術面と労力と時間の都合で断念いたしました… 普通の漫画なら石釜づくりから始めるのでしょうが、 なるほど、修理である理由がわかりました。
12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
3種の酪農家を紹介,
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Amazonが確認した購入(詳細)
レビュー対象商品: 銀の匙 Silver Spoon 2 (少年サンデーコミックス) (コミック)
まず、農業高校と工業高校の騎馬戦試合の様子が、とても面白かったです。互いに肉と肉のぶつかり合い、でも、試合後は、お互いの技術を持ち合って、協力し合うところなど、専門校はいいなぁ〜と、本当に思います。 そして、この巻の多くは、主人公が、学校が夏休みの間、友達の実家の酪農業を泊りがけで手伝う話に当てられています。 家族経営の酪農を営みつつ、そのほか馬を飼うなど、複合的に中規模(?)に経営している家庭と、 お母さん一人と、幼い子どもたちの手伝いで切り盛りしている酪農家と、 何軒かの酪農家が共同経営するメガファームと、 3種類の酪農形態が出てきます。 私なんかは、適正規模の放牧の酪農を広めよう!という人間なので、これら、 家畜小屋中心の酪農に対しては、どちらかというと否定的なのですが、 北海道の酪農家の一般、現実が知られて良かったです。
24 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
作者の伝えたい思いが凝縮されたマンガ,
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レビュー対象商品: 銀の匙 Silver Spoon 2 (少年サンデーコミックス) (コミック)
エゾノーのモデル高・帯広農業高校のある帯広市に数年前から住んでいます。私は本州出身で、札幌にも住んだことがありましたが、 本当に帯広・十勝は驚きの連続の場所です。 このマンガに出てくる話は、若干誇張している部分もありますが、 「地元じゃ普通」という話がたくさんです。 夜にドライブをしていれば、ちょっと市内を離れれば、国道をエゾシカが横切る。 ぶつかりそうになったこともたびたび。 とにかく、ばかでかい農家の規模 耕作面積50ヘクタールなんて普通です。 高校ではないが、ピザ釜を使ったピザ焼きイベントが実際にある。 野菜も、チーズも、生地の小麦も、材料すべて十勝産。 八軒の体験は、帯広に引っ越してきたばかりの私自身と重なります。 日本にこういうすばらしい場所があるんだっていうことを 知ってもらう意味でも、 そして、都会に住む皆さんに、 農業や食について考えてもらうきっかけに このマンガがなればいいですね。 「あなたの食べているものは、こういう人たちが、 こういう思いをもってつくっているんですよ」って。 作者の荒川さんはTPPや農業問題について 声高に訴えている訳ではないですが、 荒川さんのような人気漫画家が こういう作品を書くこと、それ自体に大きな意味があると思います。
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