私は北海道の、この映画のロケが行われた道東のLAWSONを知っています。周りには何もない、畑の真ん中の交差点にできたこのLAWSONに寄ったこともあります。真冬の日の夜中などは休憩ポイントとしても最適の場所です。もちろん都市部にあるコンビニほどお客さんはいませんでしたが、おそらく地元の方には便利なお店だったことでしょう。冒頭に事故のシーンがありましたが、前の道路は冬は結構地吹雪で大変な道路だから事故も多くあまりにリアルでドキッとしました。…私も北海道出身なので、この映画はこんな北の果ての田舎町でもいろんな人がそれぞれのペースで生きていて、いろんなドラマを日々生み出してるんだよなぁ、と自分自身を外から眺めているような不思議な気分になりました。とても「北海道らしい」映画です。都会の人が観れば、映画全体の何かモッタリ、トロトロしたような感覚にイラつくかもしれません。でも、この私たちのリズムとペースを理解してドップリ浸らないとこの映画を本当に理解したとは言えません。…ちなみに、この映画のロケに使われたLAWSONは、もうすでに閉店していました。コンビニとドライブインのために畑の中につくられた敷地。しかしすでにどちらも営業をやめ、2つの空き物件が寂しく残されています。これこそが本当に「北海道らしい」北海道の真の姿ですよね。知床が世界自然遺産登録されて一時盛り上がったとは言え、やはり田舎は田舎、深夜は車も人も通らないのでしょう。北海道では大手資本による郊外型大型店やコンビニの出店により古くからある地元店が閉店に追い込まれる一方、こうした有名コンビニさえもが生き残れない時代。こういう生々しい現実こそ、本当の「ドラマ」じゃないのかな。