塚本晋也監督が生み出した『鉄男』生誕20周年記念としての史上初のコミカライズ作品。1989年の『鉄男』、1992年の『鉄男2 BODY HUMMER』そして2010年に逆輸入され日本公開された塚本監督自身によるセルフリメイク『鉄男 THE BULLET MAN』、、今作はそのリメイク版のコミック作品である。
作画は深谷陽氏で、漫画家でもあり、『鉄男』の特殊造形も手がけ、時には鉄男の中の人にもなったことがある塚本組の人。しかし、決して縁故的で起用されたわけではないのは、中を読めば分かる。映画を観ていると、より世界観に入り込めるが、とにかく描写が『鉄男』らしくハードな内容となっている。アメコミチックでちょっと分かりづらい描き方の部分もあるが、映画の流れをきちんと追っていてコミック版と呼ぶにふさわしい。世界各国で今作のコミカライズ担当の希望はあったらしいが、元塚本組の深谷氏が実力でそれを勝ち取ったのは何とも奇縁である。
鉄男はもちろん人物描写もリアルでとりわけ鉄男と敵対する男''ヤツ'≠演じた塚本晋也の描写なんかはかかなり似ている(ちょっとカッコ良くしてあげてる?)
ズブズブと色んな方面に広がった『鉄男』ワールドだが、一応これで一段落の模様。これを読むとまた映画が観たくなり映画を観るとこれが読みたくなる。良いメディア展開だと思った。