親友矢島をハグレマキナによって殺された怒りからラインバレルを召還した浩一。だが、マキナに搭乗した森次、山下の戦場への乱入により、彼の復讐は果たされることなく終わる。やり場のない怒りに暴走する浩一のラインバレルは大型ビーム兵器を発動させ、東京を危機に陥れてしまう。
力尽きた浩一が連れられたのは表向きは製薬会社のマキナ運用機関『JUDA』。そこで彼は歴史を影から操り、世界征服をたくらむ組織加藤機関の存在を知るのだった。
シリーズ2巻目。親友の復讐を果たせなかったり、幼馴染を襲おうとして鼻血をたらしてしまったりと、浩一の青臭さも健在。だが、決定的に違うのは、戦うべき敵を見つけ、JUDA(蛇足だが、アクの強い人物ばかりが揃ったこの組織は仮面ライダーアギトの警視庁や仮面ライダー555のスマートブレイン社を連想させられる)に所属して『正義の味方』としてスタートを切り始める巻だと言う事だろう。マキナも多数登場し、能力をいかんなく発揮している。1巻に比べると爽快感が漂う巻である。
ただ、個人的に気になるのは、浩一の戦う動機が『俺はあいつを殺したい』から『あいつを殺して』に移った事に過ぎない点である。浩一は対等な立場の仲間を手に入れた。戦うべき悪を見つけた。しかし、回り道をしただけで戦う彼の構図は1巻で暴れまわっていた頃と変わらないのではないか(目の前で一般人が無残に殺されたのに、仲間に助けを要求してから戦うとは……)。
私が第一巻を読んで評価した点は、思春期の少年をただ美しいもの、微笑ましいものとして描かずに、その内面に潜む暴力への憧れや、力を誇示したがる醜さを持ったものとして描いた点である。
この命題は少年犯罪やいじめにもつながる根深いものではないか。
枠組みだけ揃えて浩一を安易にヒーローにしたこの巻は違和感があるし、不愉快な印象を受ける。