金融工学は、金融技術を創造する学問であり、情報科学とともに金融業新生の基礎となる。本書は、一般投資家のための投資分析ツールとしても期待されている金融工学の専門用語について、用語解説を中心にコンパクトにまとめた辞典である。
本書の優れた点は、確率・統計や投資運用モデルに関する用語について、単なる用語解説にとどまらず、理論を裏づける数式や関数グラフなどを用いて、実務面での応用にまで詳しく言及していることである。金融工学の本質は、金融商品の価値を明らかにすることにあるが、本書では、金融取引における証券価格や資産価格モデル、分析手法や運用手法、リスク評価などについても教科書的な詳細な解説がされている。
確率統計や微積分などを用いてさまざまな金融モデルを説明しているので、知識としての数学的背景は必須である。使いこなすにはある程度の基礎学力が求められるので、金融マンや金融工学を専門とする実務者向けといえるだろう。(増渕正明)
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理由は、ファイナンスの用語は従来の株式取引の用語(建玉、手仕舞い、など)をそのまま利用することがある一方、数学由来の専門用語や訳すとかえってわけがわからなくなることばが多くなったこと(スワップション、ヘッジ、バニラ、など)と、造語も多いからです。
難をいうと、参考文献リストがちょっと貧弱です。個別項目のところで主要文献に関する言及があれば言うことがなかった。
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