リーマンの内幕をこれほど生き生き描いたものはもうでないんじゃないかと
思えるほどの傑作である。
リーマン本社4階の部署が住宅ローン証券化事業を突っ走る中、
筆者が所属する3階では金融危機を予測し、住宅ローン会社の空売り
などを行っていたことが記され、投資銀行の複雑さを見せてくれる。
そしてリーマン破綻までの経営陣と現場幹部との衝突、クーデター。
そこらへのリーマン解説本とは迫力が違う。
それと、この本は空売りをしたことがある投資家にとっては、
珠玉の本といえる。デルタ航空、GM、ビーザーホームズ・・・
いずれも莫大な利益を上げる。特にデルタ航空の社債の取引では、
破綻直後に暴落した社債を買い集め、高値で売り抜ける・・・
この鮮やかなシーンは映画のようだ。オススメの本である。