金融の基礎概念、エクイティファイナンスの基礎、デットファイナンスの基礎、信用補完について概説している。
類書を読んだことがないので、比較はできないが、法科大学院修了生・司法修習生レベルの者が、
ファイナンス法関係の基礎について、大まかな知見を得るには、良いテキストのように感じた。
ただ、自分の能力不足のせいかもしれないが、
各章がややぶつ切りになっていて、
金を流す、という広い意味でのファイナンスを、
法的に規律するとはどういうことか、という体系だった視点までは提示されているとは言えず、
それについては自分の中での体系化、咀嚼が必要であるように感じた。
あと、法学教室に連載していたので、ある程度幅広い対象の読者を想定していたせいか、
募集株式の発行、保証など、勉強が進んでいる者には、ある程度、既知性のある事柄を扱っているところも若干ある(重要なものであるから、省くわけにはいかないのかもしれないが…)。
とまれ、入門者のテキストとしての価値は十分にあるように感じ、ありがたいので、後篇が待たれる。