本書は、金管楽器の呼吸運動から音の鳴る仕組み、低音域から高音域までのディナーミク変化も含むアパチュア、アンブシュアの変化を理論的にわかりやすく解説してくれている。また、理論の後にはその理論に基づいた基礎練習メニュー(低音域、高音域、タンギング、跳躍など)が付いているので、理論を学んだ後に実践練習を行い、体得できる工夫がなされている。特にシラブル(下の変化に伴う口の容量)の音域との関係は、なかなか詳しく扱っている書籍がない中、丁寧かつ分かりやすく説明されているうえ、シラブルを具体的に記載した練習メニューもあるのが、この本の素晴らしいところ。自分で金管楽器を学んでいる人のみならず、吹奏楽指導者にもとても役に立つ本だと思う。すべての金管に使えると思うが、写真はトランペットで図示され、楽譜はト音記号なので、音域がトロンボーン以下の楽器は、譜例は参考程度といったところでしょうか。ヘ音記号に書き直す必要があります。