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勿論本書のタイトルである金田一については登場小説の紹介に始まり、活動事件史一覧の年表や、映像化・漫画化された作品のグラフィティという各媒体ごとのフォローが成されている。小説に出てくる複雑怪奇な人間関係も、おもな作品は家系図や人物相関図を掲載し、読者に分りやすい誌面構成に務めている親切さ。映像化された金田一モノに関してはスチール写真もいくつか掲載されているが、本書で初出となる貴重なスチールもあった。
また映画『犬神家の一族』を大ヒットさせ、空前の横溝ブームを仕掛けることになった角川春樹にもインタビューを行なっているが、良くも悪くも時代の寵児となった彼のポリシーが伝わってくる毒舌混じりの記事がユニーク。
複数のライターが参加している書籍だけあって、部分的に個人の主観が入り、フィルターがかかった記事が散見されたり、データに一部ミスがあるなど痛い箇所はあるが、それもトータル的な完成度から見れば僅かな瑕に過ぎない。
表紙に70~80年の角川文庫版のカバー絵を長年担当した杉村一文を起用するこだわり等に、編集部の愛情を感じる渾身の一冊だ。
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